三章・旅は道連れ先駆け編
更なる発展を意味する場所へ
目覚ましがけたたましい音を立てて鳴り響く
布団から手だけを出してアラームをストップさせて目を閉じたら…
「ったく、来てねぇと思ったら案の定寝てやがるし。」
……うっせーな…私はもう少しお布団さんとラブラブしたいんだよ…
「、そろそろ起きてくれないと困るんだがな。」
「、そんな生温いやり方でこいつが起きた事があったか?
いいか、こいつを起こすときは…こうやりゃあ良いんだよ!起きやがれ!!」
剥ぎ取られないようにしっかり捕まえてたお布団さんを道連れに
私はベッドの下に落ちてお尻を強かに打ち付けちゃったよ!
「うぎゃっ!痛い…お尻が痛い、二つに割れる位に痛いぞー!」
「ケツなんざ元から二つに割れてるだろうが、寝惚けてるんじゃねぇ!」
「いい加減にしないとおいていくぞ。」
おいていく?誰を?どこに?どの様に??…ってちょっと待てぃ!!
うわわ、そう言えば今日はジム巡りに出発するんだった!
抱えていたお布団さんをに叩きつけて(ちょっとした意趣返しだよ!)
慌てて着替えを持って、お風呂場に直行して素早くシャワーを浴びる。
リビングに戻ってテーブルに置いてあったバッグとベルトを持って
それから別に置いてあったボールを2つ手にして準備は完了!
「うわーい、大事な日に寝坊とか馬鹿でしょう!
、リグレーとネイティをノボリさんとクダリさんに渡すの頼んだ!」
「あの二人なら下のロビーでてめぇが来るのを待ってるぜ?」
「あぁ、一緒に来るかって聞いたんだが女性の寝姿を見るのは失礼なんだと
良かったな、あいつらは女って分類してくれてるみたいだぞ?」
「ぎゃー!それじゃ尚の事急がなくちゃでしょー!」
「それをお前が言うのか?」
「てめぇが寝坊するのが悪ぃんだよ!」
エレベーターに飛び乗って、マンションのロビーに行けば
ノボリさんとクダリさんが壁に寄りかかりながら何だか話をしていた。
「お二人共すみません、すっかり寝過ごしちゃいましたっ!」
「いっつも早起きしてるが実は朝が弱いって聞いてビックリした。」
「そのご様子では朝食を食べてらっしゃらないのでしょう。
移動中に召し上がっていただこうとベーグルを用意して正解ですね。」
「その優しさが胃にしみます!あっと…ノボリさん、クダリさん
リグレーとネイティを預けますね。ちょっとの間ですがお願いします。
ネイティ、リグレー、早く帰れるように頑張るから良い子で待っててね?」
ボールからでたネイティとリグレーは二人に抱っこされて私をじっと見た。
その瞳が涙で揺らいでいて、罪悪感がハンパないんだけど仕方が無い。
それぞれの頭を撫でてから、リザードンを出してその背に乗り込む。
横でもカイリューを出して同じ様にその背に乗っていた。
「それじゃ行ってくる。」
「行ってきます!」
指示を出せば大きく羽ばたいてあっという間に上空に飛び上がる。
下を覗き込んだら私達を見て大きく手を振ってるノボリさん達が見えた。
応える様に二人で大きく手を振ってから、更に上る。
雲ひとつ無い上空は地上よりも日差しが強く感じられた。
風の音を聞きながら暫く飛んでいると前を飛んでいたカイリューが高度を下げる
その後をついていくと最初の目的地についたみたいで着陸をした。
「、ここがポケウッドだが何かするのか?」
「うんにゃ、もしかしたら寄らなきゃならなくなる場所って感じ?
ここには…リザードンの空を飛ぶで来ても大丈夫だから次行こうかな?」
再び上空へ飛び出してちょっと進んでからまた着陸。
ここは2番目のバッジをくれるタチワキシティだ。次にやる事はっと…
二人で歩いてポケモンセンターに行って、リザードンとカイリューを回復。
時間がすこしあるから、ラルトスをつれてタチワキコンビナートに来て
建物の位置なんかをラルトスに覚えてもらう。
ちょっと小腹が空いたから、近くの港まで行ってベンチを探して座った。
ノボリさんがくれたベーグルを二人で食べながら、ちょっと休憩。
「潮風が気持ちいいね!」
「だな。」
食べ終わった包みを私から取り上げて、近くのゴミ箱に捨ててから
ライダージャケットのポケットからタバコを取り出して火をつけた。
こうやってなんにも聞かない事がらしくって笑っちゃう。
好きな様にさせてくれるけど、そばにいてちゃんと守ってくれる人。
だけど、もうその優しさに甘えてばかりではいられないんだよね。
「そろそろ回復が終わってる頃だから、どうせならテレポートで戻ってみるか?」
「あー、実際に運んでもらうのは初めてだからその方が良いかも。
ラルトス、うちらをポケモンセンターまでテレポート!」
私の指示を難なくやるとか、流石が親トレーナーだけあるね!
ポケモンセンターの中に入ってボールを受け取ってから、また移動を始める。
サンギ牧場を確認して、サンギタウンについてポケモンセンターへ行く途中
後ろからうちらを呼び止める声が聞こえて振り返った。
「?おぉ、やっぱりだったか!」
「アデクさん!お久しぶり…でもないですね、お元気そうで何よりです。」
「この前は色々ご迷惑をおかけしました、。アデクさんはどうしてここに?」
相変わらずの格好で、うちらと握手をしながらアデクさんは笑った。
チャンピオンをやめてから、サンギタウンに滞在しているんだよね。
「お前さん達とのバトルの後でわしも色々考えてな。
ポケモンと共に歩む事の素晴らしさを若いトレーナー達に伝える事にした。
旅立ったばかりの新米トレーナーが立ち寄る場所だからうってつけだろう?
ここを通るトレーナー達はまだまだ未熟だからちょいと鍛えておるんだ。」
「前チャンピオンのアデクさんに鍛えてもらえるなら皆喜ぶでしょうね。
俺等もこれからジム戦をしようと思ってて、その前にちょっと寄ったんです。」
「おぉ、そう言えばお前さん達はイッシュのジムバッジを持っておらなんだな。
ここまでやってきたという事は今日チャレンジをするのだな、頑張れよ!」
背中を叩いて激励してくれるのは嬉しいけど、結構な勢いで痛かったぞー。
アデクさんと分かれた後、しばらく歩いてたらポケモンセンターに到着する。
ラルトスに覚えてもらい再び上空へ、次は最終地点ヒオウギシティだ。
「うし、到着したな。カイリューご苦労さん!ポケセンまで休んでろな。
、ここではどこか行きたい場所があるんだろう?」
周囲を見渡しながらが私に聞く。
降りた場所が丁度街の北西、もしかするといいタイミングだったり…
「見た事のあるリザードンとカイリューだなあ…って、さんとさん?
うわあ、また会えて嬉しいなあ!こんにちは、わたしの事覚えてますかあ?」
声のした方を見れば、見晴らし台みたいな場所からベルちゃんが手を振ってた。
おー、ビンゴ!ベルちゃんがここにいるって事は、まだ始まってないんだね。
「可愛い子は忘れないぞ?お使いはまだ終わってないのかい、ベルちゃん。」
「私もだよー、ベルちゃんのお使いって確かアララギ博士の友達の子供に
ポケモンを渡す…だったよね?まだ会えてないのかな?」
のいつものリップサービスにベルちゃんは一瞬で赤くなったし…
の背中を引っ叩いて見晴らし台に来てみれば、街全体が見渡せた。
視線の先に見慣れたカラーリング…あれはポケモンセンターだね。
「えっとお、まだなんです。だからここなら街全部見えるから
それらしい人が来てもすぐにわかるかなぁって待ってるんですよお。」
「そっか、チェレン君はもうジムリーダーとして活躍してるのかな?」
「今日からジムが運営されるって言ってました。
あ、さんとさんにお願いがあるんですけどお…
私とチェレンが幼馴染ってのは良いんですけどお、久しぶりに会った感じで
話をするので、もしその場に二人がいたら話をあわせてくれませんかあ?」
なんでだろうって思ったけど、私とが頷けばベルちゃんは安心したみたい
ホッと息をついてから、ありがとうございます!なんて言われちゃった。
「よーし、それじゃ一番乗りしちゃおうかな!」
頑張って下さい!と応援を背に受けて見晴らし台を降りてる途中。
階段の曲がり角で誰かとぶつかってしまった。
「うぎゃっ!」
「うわっ?!」
危うく尻餅をつくところを紙一重でに助けてもらって見てみれば
ざんばら髪にサンバイザーをかぶった男の子だった。
後から来たダブルシニヨンの髪型の女の子が呆れた感じでその子を立たせた。
「キョウヘイ君、ちゃんと前見ないと危ないよー!」
「あたたた…す、すみません!大丈夫でしたか?」
「私は大丈夫。君は平気かな?」
「は、はいっ!」
「良かった、今度からはちゃんと前見て走ろうね。」
あくまでもさり気なく、それだけ言ってうちらはその場所を離れた。
「、あの子達って主人公達…なんだろう?」
ってばホントに良い勘してるし。頷けば一度後ろを振り返ってから
そっか、と言ってまた歩きだした。
ポケモンセンターに到着して、ボールを預けた後に
パソコンを起動させて旅パーティを呼び出す。さーて、ここからが勝負だね。
私と新しい子達のこれからを左右する大事なバトルを始めるとしますか!
「さーて、とっとと始めるとするか。無様なバトルだけはするなよ?」
「当たり前でしょー!バトルする事は楽しいんだって、この子達に教えなきゃ!
これから先、沢山のバトルをする最初の一歩なんだ頑張るよ。」
隣を見ればも準備ができたみたい。お互いに笑って拳を合わせた。
主人公じゃないけれど、全く初めてじゃないけれど
それでも始まりはいつだって緊張感と期待感がいっぱいだ。
これから先の私とポケモン達のバトルを決める大事な一戦、頑張るぞー!