三章・指差確認準備中!編
サービス過剰なあれやこれ
※注意※
現地での話の為ボス達の会話も視点語りも普段の表記とは異なっております。
保全管理課の全権をに任せた後、ゴタゴタするかと思ったら
案外普通に部署が動いているのにボクは驚いた。
『普通、こんな事されたら部下が黙ってないんだけどなー。』
『あの後、ゲンナイは部下逹を集めて宣言したそうでございます。
彼女の元でトップとしての自覚、動き、仕事を覚えるまで保全管理課は
に全権を任せるからと…』
わーお、インゴのアレを聞いて、こういう風にできるとか
あの子も素直っていうか、結構見所あるかもねー。
まぁ、努力をしても結果が伴わなければ意味がないんだけどさ!
『早速この書類提出か…うん、使い物にはなりそうだね。』
ゲンナイが作った書類をインゴに見せる。
内容はこの前がボクに聞いてきた資格取得に関するもの。
すごい数の講習とか試験が重要度別ここでの使用頻度別に表記されている。
その横に、こっちに負担して欲しい分の金額の提示がされてて
別紙には資格の内容が資料として添付されていて、これもわかりやすい。
インゴもここまでとは思ってなかったみたいで驚いていた。
『ほぅ…やればできるではないですか。
エメット、保全管理課のゲンナイの権利を復活させる意を伝えなさい。
この分なら、今後も問題なく動く事ができるでしょう。
ただし、次は無い事も忘れないように、それも伝えなさい。』
『了解、それじゃこの書類は承認したって伝えておくよ。』
承認のサインが入った書類を受け取って、執務室を出る。
短期間であの部署のトラブルメーカー達を掌握したが
今度はどこまでやるんだろうって思ってたんだけど
結果は予想をはるかに上回った。
うーん、やっぱりこっちに欲しい人材だよね。
職員として、友人として、それから先は…まぁわからないけどさ
保全管理課に着いて、ドアを開けて声をかけようとしたんだけど
中から凄い笑い声が聞こえてタイミングを逃しちゃったし。
『ちょっと待ってくれー!これ以上奢るとオレの財政がひっ迫する!』
『ベロアちゃん、ダーリンがあんな事言ってるけどどーする?』
『自業自得ですよね?きっちりお小遣いから天引きします。』
『うはは!課長、これだけじゃないんだぜ?
こっちのこの部分だってオレ等に任せる事じゃねぇのか?』
『うっ…』
『はーい、またまたおいしい水の追加入りまーす!』
仕事部屋の事務スペースで、職員達がゲンナイとの周りに集まって
なんだか書類を指差して色々と話し合ってるみたいなんだけど
そこで笑える様な内容ってあるの?
『ねぇ、皆で何をやってるの?』
『あ、エメットボスお疲れ様ですー。
新規の現場の工程確認をしつつ、ゲンナイ課長の指揮系統のダメ出し?』
『ちょ、姐さんそこはオレの課長としての動きのシミュレーションっすよ!』
『ふーん、つまりダメ出しされるたびにゲンナイは何かを奢ってるの?』
ボクが要約して言えば、ゲンナイはがっくりと肩を落としちゃった。
でも、こういう雰囲気も悪くないね。
『それでエメットボスは何か御用でも?』
『あぁ、インゴから伝言だよ。
この書類はこのまま承認するってさ、それでゲンナイの権限を復活しろって
ただし、次は無いんだって事も忘れるなってさ。』
『…マジ…っすか?でも、オレはまだまだうまく立ち回れなくて…』
『そんなのは知らない。これから先、君と部下逹がどう動くのか
いつまでもの指示に甘えてるようじゃ困るんだよ?
それにここはイッシュじゃない。向こうの課とは人員数もレベルも違う。
同じ様にやってても意味がないんだからね。そうでしょ?』
戸惑ってるゲンナイの背中を叩いて、喜んでるに聞けば
何を当たり前な事をって感じで首を傾げられた。
『これだけの人逹がいるんです、保全課はもっと良くなりますよー。
ゲンナイ課長もボーッとしない!課長の頑張りが通じたんです。
これからも同じ様に動けば良い、一人じゃないんですからね?
うっし、んじゃ私は最後の課長代行の仕事をしますよー。
全員分コーヒーか紅茶、サイコソーダのどれか奢っちゃうよー
食堂には私が払うって言ってからもらってね。』
時計を見ればちょうど午後休憩の時間で
職員達は太っ腹!とか男前!とか言って笑った後にゲンナイの肩を叩いて
全員が部屋を出た。ゲンナイは俯いてるんだけど肩が震えてる。
『良かったわね。アナタの頑張りはちゃんとボス逹も見てるわ。
私もサポートに頑張るから、これからも一緒に頑張りましょうね。』
『ベロア…ゴメンな。だけどこれからも一緒に…ついてきて欲しい。』
えーっと、なんだか凄く甘い雰囲気でいたたまれないんだけど!
目のやり場に困ってたら、いつの間に移動したのかが
ドアのそばでボクを手招きしていた。
コッソリと二人で廊下に出てから、お互いに顔を見合わせて笑っちゃったよ
『あの二人は今回すっごく頑張ってたんで、二人きりにしてあげましょう。
私もやっと一息つけます。インゴボスからあんな事言われちゃって
絶対に期待以上の成果を上げてやるって思ってたから良かった!』
厨房に保全管理課全員の請求を自分にまわすように連絡をしてから
は大きく伸び上がった。
『でもさ、思ってるだけじゃなくキッチリやるのが凄いよね!
ボクもインゴも、今回のゲンナイの変化は想像以上だったし。』
『でも一番頑張ったのは保全管理課の皆さんですよ?
私の提案した打倒白黒ボス!を合言葉に八面六臂の大活躍でしたからねー。』
『は?』
どういう事か聞いたら、がゲンナイから保全管理課の全権を受けた後
作業部屋に戻って、全部を部下逹にぶちまけたらしい。
そして、自分達が出来る人間だって事を見せつけてやれって感じで
今までの全部の業務を全員で振り返って、徹底的に見直して
各部署に提出する書類も、一人で全部やってから提出時に
別な職員がチェックをする体制に変えて効率と正確さを重視しつつ
ゲンナイのフォローも兼ねて各方面の得意な連中が動いたらしい。
『まぁぶっちゃければ、仮想敵国を作って一致団結を図った?
それにはボス逹がうってつけだったって事ですねー。
元々似たような境遇の人間が集まってますから、団結した時の
底力ってのはかなりあると思ってたんです。うん、大正解でした!』
『…別にそれで業務改善が出来るなら構わないよ。』
ハッキリ言う、ボクやインゴ…ううん、多分ノボリとクダリにだって
こんな真似は出来ないと思う。発送の転換っていうのか…凄いな。
もう、これは笑うしかないでしょ。
『でも、出向期間中に色々と形になって良かったです。
最初の状態を見て、イッシュには帰れないかもって思いましたからねー。』
『今からでも遅くないよ?住む所は今度はボクの家も選択肢に入るしね!』
『いえいえ、向こうの仕事が中途半端ですからね。
こっちに来る時に黒ボスのお小言ってのか色々聞かされてたんで
出向期間延長なんて申請したら洒落になりません。』
想像できるってお互いに笑ってからボクは執務室へ戻った。
インゴはトレインの呼び出しがきたのかな?
モニターを操作してみれば、凄く退屈そうに車掌の控え室にいるから
チャレンジャーは途中下車するようなレベルなんだろうな。
処理済みの書類のボックスから保全管理課の書類の入ったファイルを見れば、
最近はからの書類よりもこっちの部下からの方が多くなってる。
の出向期間も残りわずか、本来の目的は全部終わらせてるから
残りの期間は何をするんだろう?
『…沢山やってるけどねー。』
どうせ自分で面倒な事を進んで選んじゃうんだろうな
これはノボリやクダリ、、に貧乏くじを引きまくるって言われても
当然だと思うよ。事実ボクも、そしてインゴもそう思ってるしね!