三章・指差確認準備中!編
主力メンバーとあれやこれ
努力値配分の段階で足踏み状態をしていたでございますが
クダリが作ったアイテム使用時とバトル時での努力値の上昇についての
表を渡した後は、問題なく育成を進める様になりました。
やはり彼女はバトルだけで努力値配分を行っていたのですね。
それならば育成に時間がかかるのも頷けます。
の主要ポケモンはポカブとシンボラーが確定。
の主要ポケモンはミジュマルとモノズが確定。
「あのね、聞いても良い?他のポケモンの育成はしないの?」
クダリが聞かなければ、私が聞いておりました。
隣でが二人に目配せをしておりますが、何か理由があるのでしょうか?
「あぁ、この2体はガチ技でいって、秘伝用は2体準備するつもりだ。」
「そうですねー…でも、秘伝要員はその時に応じて交代させれば良いし?
対チャンピオン用には候補としては私はメリープを考えてるんです。
後1体は…どうしようか迷ってるんですよね…」
「俺もメラルバを候補にはしてるが、もう1体がちょっと悩んでる
どっちみち、主力メンバーは4体までしか考えてないしな。」
…これは5番目のホルダーには例の神ポケモンなのでしょう。
旅にも同行させるのには少々驚きましたが、何か理由があるのでしょうか?
そして6番目…未だに彼等はそれが何のポケモンかを話してはくれません。
これから起きる出来事に関わるなら、伝説のポケモンで間違いは無い…
恐らく私の予想は当たってるでしょう。
「4体でリーグ制覇って…まぁ出来ないわけじゃないけど大変かもしんない。
それならもう1体を慎重に選ばないと駄目だよね。
うーん…あのね、ボクの意見を言っても良い?」
腕を組みながら左手でこめかみの辺りを叩くのはクダリの癖でございます。
大抵はすでに自分の考えが纏まって、それを相手にどの様に説明するか…
自分の意見に、相手の賛同もらうかを考えている時でございます。
「ぶっちゃけ、俺自身どうしようかわからないんで大歓迎だぞ?」
「うんうん、でも厨ポケとかは勘弁ですよ?普通で良いですからね!」
「二人共ちゃんと現実見てね?4体の構成で行くなら
それ相応のポケモンを選ばなくちゃ駄目。目指すは完全勝利…なんでしょ?」
余りにも暢気な二人に、クダリも苛立ちを隠せないようでございますね
完全勝利…のミッションクリアがかかってるので当然でしょう。
「まずは、電気タイプがゴーストタイプを入れたほうが良いかもしんない。
ボクとしてはデンチュラかシャンデラを勧めたい。
はドラゴンタイプか地面タイプを入れた方が良いと思う。
んでオノノクスかドリュウズが良いと思う。
どっちのタイプでも、しっかり勝利に貢献してくれるはず。」
二人共クダリの意見に腕を組んで考え込んでしまわれました。
ですが、がニヤニヤしながら指を振っております。
「そんなもんわかりきってるじゃねぇか。
は何気に虫ポケ好きだし、はドラゴン好きだ。
俺はシャンデラとドリュウズだったから、同じポケモン使うんじゃねぇぞ。」
「、その様な理由でメンバーを選ぶのもどうかと思いますが…
その場合ははデンチュラ、はオノノクスでございますか?」
「あぁ…だがそうするなら、俺は卵の提供はできねぇぞ。
ってか、ノボリとクダリの出番になるんじゃねぇのか?
クダリは元々そのつもりで提案してるんだろうしな。」
「あは、バレちゃってた?」
に言われて、クダリが肩を竦めております。
えぇ、その後は皆まで言うな!でございましょうとも!
「二人共、それでよろしいでしょうか?よろしゅうございますよね?!
クダリは…「ボク、バチュル!」…わかっております!
私はキバゴを提供させて頂きます。是非とも受け取ってくださいまし!」
つまり、私達の使用するポケモンを使っていただきたいのでございます!
パソコンには6Vの子が複数おりますので問題はありません。
「いやいやいや、それは駄目ですってば!」
「あぁ、その子達はトレイン用だろう?公私の区別はキチンとすべきだ。
色々と筋が通らなくなるから、お前等の気持ちだけ受け取っとく。」
二人の言葉を聞いて、私とクダリはお互いに顔を見合わせてしまいました。
もしかすると二人、いえを入れて三人でございますね…は
ずっと私達がバトルサブウェイの規約に則って複数のポケモンを
扱っていたと思っていらっしゃったのでしょうか?
「あのね、二人共何か勘違いしてない?
トレイン用の子って言っても、ボク達の子には違いない。
元々今のポケモンのシフト制だって規定があるわけじゃない。」
「えぇ、単に私達がポケモン達に負担をかけたくないからであって
それをトレーナーの皆様も同じ様にしているだけでございます。
なので二人にお渡しする事については、何ら問題はありません。」
「うわーい、流石ポケモン馬k…ゲフンゲフン…ポケモン愛が半端ないですね!
でも、そういう事でしたらお願いしても良いですか?
実はキバゴの可愛さに、ずーっとキュンキュンしてたんです!」
「可愛いバチュルがデンチュラになると風格さえ感じるよなぁ。
俺のイトマルも負けてないが、いずれは育ててみたいと思ってたんだよ。」
「んじゃ、二人共オッケーだね!特性とか性格とか希望ある?」
「俺はふくがんで性格がおくびょう、むじゃき、せっかちなら良いな。
特攻と素早さ振りで、かみなり、むしのさざめきは確定だろう。」
「私はどんな特性でも性格でも。希望とかって特に無いんですよ。
大事なのはその子と私、うちの子逹との相性!これに尽きると思うんです。」
「なんともらしいと言えばよろしいのでしょうか?
わかりました、その辺につきましては私にお任せくださいまし。
それでは早速今日お渡ししましょうか。よろしいですよね?」
自分は廃人ではないと言う言葉通り、はポケモン達にそこまでの
要求をしないのですね…ですが、本気のメンバーで本気の育成をするなら
その辺も重要になるのです。これは私がしっかりしなくてはなりませんね。
「それじゃあ私の家に集合で良いでしょうか?
晩ご飯の準備しておくので、お風呂入ってゆっくり来れば良いですよー。」
今日はもう育成についても落ち着いたので、早速家に帰り
シャワーを浴びて、着替え終わってから
私はデスクトップのパソコンからキバゴのボックスを呼び出します。
このパソコンはバトルサブウェイから支給された物で、自宅にいながら
ポケモンの入れ替えが可能なので助かりますね。
「ふむ、やはりにはこの子しか考えられませんね。」
この子が生まれた時、野生に返す事も難しい為断念して
いずれ私個人の手持ちとして育てようと思っていたのです。
ですが、ならこの子をお任せしても問題はないでしょう。
接続された転送装置からボールを受け取りの部屋に向かえば
なにやら中が騒がしいのですが…
しかし、その原因はすぐにわかりました。
「ノボリさん!早く入っちゃってください!!」
玄関が開いたと同時に、に腕を取られて中に引っ張りこまれました。
その頭や肩、至る所にバチュルがいるのは気のせい…ではございませんよね?
「これはどうしたのでございますか?!
あぁ、言わなくてもよろしゅうございます。クダリっ!!」
「えー、どーせならに選んでもらおうと思って
ボックスのバチュル全部連れてきた!うわわ、バチュルストップ!!
リザードンは滑り台じゃないってば!!」
ボールを手に、次から次へと戻している様でございますが
それでもやりすぎでございましょう!
全てのバチュルをボールに戻した時には、クダリは肩で息をしておりました。
この数ですから当然と言えば当然でしょうが、自業自得でございます!
「つ…疲れた…」
「当たり前でございます!これだけの数を一度に出したら
だって選ぶ事が出来なくなるに決まっているでしょう!!」
「いや、そうでもないぞ?俺はもうあいつに決めてるんだがな。
さーて、バチュル…そんなに怖がらなくても大丈夫だぞ?」
やおら立ち上がり、ベランダのカーテンに向かってが手を出せば
影に隠れていたのでしょう、怖々…と言う様子でバチュルが顔を出しました。
「…バチュ…」
「お前はボールから出されてから、震えっぱなしだったけど
ずっと俺を見ていたよな?どうだろう、俺はパートナーに相応しいか?」
「バチュ!バチュバチュー…」
差し出された手に飛び乗って、あっという間にの頭の上に移動すれば
バチュルは甘える仕草をしております。
「ははっ、やっぱ可愛いよなぁ!クダリ、この子をもらいたいんだが?」
「あ、うん!とバチュルが良いんだったらオッケー!
うーんと…その子はふくがんでおくびょう!タマゴ技でロッククライム持ち!
、バチュルの事をよろしくね?」
「当たり前だ、こいつは俺の大切なパートナーになるんだからな。
よーし、もうちょっと俺がこうしていたいからなぁ
バチュル、ボールに戻らないでしばらくそうやっているか?」
「バチュ!」
既にバチュルはをマスターと認識してるのでしょうね
あっという間に懐いて甘える様子は見ていて微笑ましいです。
さて、今度は私の番でございます!
「では、キバゴに会って頂けますか?」
「もっちろんです!クダリさんみたいに大量に出すのは駄目ですよ?
あー…でも、それはそれで可愛い過ぎて幸せかもしんない…?」
「その様な事にはなりませんのでご安心を。
キバゴ、出てきてくださいまし。貴方に紹介したい方がおります。」
ボールからキバゴをだせば、見慣れない人逹と部屋に少々驚いてますね。
安心させる様に抱き上げれば、キバゴはを見つめ続けておりました。
「ノボリさん、このキバゴって…」
「えぇ、貴女のポカブと同じ色違いでございます。
野生に返す、トレインでの使用、どちらも問題がございましたので
後々私の手持ちとして育てようとボックスに預けていたのです。」
「キバ?」
小首を傾げてを見つめる姿は愛らしく、思わず微笑んでしまいますね。
それはも同じだった様で、両手を組んで目をキラキラさせております。
「きゃーん!なにこの可愛さ!
ドラゴンタイプの進化前って、どーしてこんなに可愛いのーっ!!
なのにこの立派な牙が風格さえ感じる!手足もちっちゃいけど
すっごくしっかりしてて、大人になってからの格好良さ?
そんなのも簡単に予想できちゃうよね!いやーん、天使?天使だよっ!!」
周囲をクルクル回りながらの手放しの褒め様にキバゴだけでなく、
なんだか私も少々照れてしまいますね。
「てめぇはポカブの時も似たような事言ってたよな。」
「だな。だがの意見には俺も同意するぞ?
このキバゴはどことなく愛嬌があるよな?性格はようきか?」
「6V、かたやぶり、ようきでタマゴ技がりゅうのはどうでございます。
キバゴ、にご挨拶してくださいまし?」
「キバー!」
「うわーい、お利口さんだねー!初めまして、私はって言うの
あなたをギュって抱っこしたいんだけど、来てくれる?」
両腕を広げたになんの躊躇も無く、キバゴは飛びつきました。
は大切な宝物の様にキバゴを抱きしめて微笑まれます。
その笑顔が自分の母親と重なり、胸の奥が暖かくなるのを感じました。
「流石はドラゴン!体格もしっかりしてるよねー。
あのね、キバゴさえ良かったらこれから私と冒険の旅に出ない?
私の家族として、他の子逹と一緒に色んな物を見たり感じたり
一緒に頑張りたいんだけど…貴方は嫌かな?」
「キバ?キバ!キババー!!」
「ふふっ、キバゴは喜んで!と言ってる様でございますよ?
キバゴ、は私の大切な方です。しっかりお守りしてくださいましね?
もこのキバゴでよろしい…ようでございますね。」
今のには、私の声など耳に入ってはいないのでしょう
キバゴを抱きしめたまま、クルクルと回る様子は子供の様ですが
それ程迄に喜んでいただけて、私としても嬉しゅうございます。
それから、食事を終えて私とクダリが帰るまでの間
バチュルはの頭から、キバゴはの腕の中から片時も離れず
まるで生まれた時からのパートナーの様に寄り添っておりました。
となら、愛情深く大切に彼等を育て上げるでしょう。
早く成長した姿を見たいものでございます。