三章・指差確認準備中!編
努力値配分とあれやこれ
とは最近凄く忙しそうにしてる。
気持ちはすっかりジム戦に向けて出発進行しちゃってる感じで
それぞれ、自分逹のポケモンの育成を頑張ってる。
「この子はいじっぱりだから物理エース型にしたいんですよねー。」
「ふむ…ならば努力値を攻撃に252まで、素早さを調整して
残りは特防に振ったほうがよろしいのではないでしょうか?
トリパにしないのでしたら、素早さはある程度必要になりますし
持ち物はいのちのたまがよろしいかもしれませんね。」
「それじゃあ、タウリンと…キトサンと、インドメタシンで
1回投与したらにステータスを確認させれば良いんじゃねぇか?
だがてめぇのポケモンは、懐き度が上がるのが異様に早いからな
その辺も考えながらやらねぇと、失敗するぞ?」
は慣れてるみたいで、どんどん自分で育てていってるけど
がドーピングアイテムを使った事がないって聞いてビックリした!
だからこうやってノボリやがつきっきり状態で色々と
ポケモンに合わせた努力値の振り方を教えてる。
「うわーい、混乱状態になってきたかもしんない!
普通に野生のポケモン倒してレベル上げしてた頃が懐かしい…」
それって努力値振り初心者がよく言うセリフ!
だけど、どんな相手にでも勝利を目指したいなら、やらなくちゃ駄目。
つーか、こんな育成でよく各地方のチャンピオンを倒せたと思う。
ポカブ以外のパーティのメンバーもがタマゴを沢山持ってて
とに渡してたからそっちは問題ないけど
育成で問題が有り過ぎると思うのはボクだけじゃないよね?
「使う技を決める事も重要でございますよ?
ポケモンによっては覚えられる技の中でも、好き嫌いが存在いたします。
嫌いな技を覚えさせても、決して良い結果にはなりません。
性格や特性を考慮すれば、その辺は解決できる事でございますが。」
「あ、それはわかりますから大丈夫ですよー。
嫌いな技を使ってバトルに勝っても、その子の為になりませんからね!
その子をちゃんと見ていれば、そんなのはわかる事ですし?」
…こーいう所があるから、まったくの素人じゃないんだよね、
なんて言えばいいのかな、計算して育てるのが苦手なんだろうな。
もも、のポケモンの育て方は凄く時間がかかるって言ってた
それは感覚で育成をしてるからかもしんない。
でもさ、それですごいポケモンにしちゃうんだから
ある意味ってば凄腕のトレーナー!
二人の育成は仕事を全部片付けて、就業時間が終わってからやってる。
最初はボク達に迷惑かけるからって断ってたんだけど
そこはゴリ押しして首を突っ込ませてもらった。
だってこれはのミッションがかかってるから協力したかった。
負ける事が出来ない…負けるって事はミッションがクリア出来ない
…つまりが消えちゃう。それは絶対に嫌なんだから当然の事。
「うわわ、もうこんな時間とか…ボス達、付き合わせちゃってスミマセン。
なんかもう、ダメダメな生徒でスミマセン、スミマセン…」
「業務と両立という事を考えれば仕方がございませんでしょう?
なので、気になさらないでくださいまし。それになんだかんだ言っても
は飲み込みが早いので、教えがいがあって楽しゅうございますよ?」
「よく考えるな感じろって言うが、てめぇの場合は逆だからな。
その辺がモタつきの原因なんだが仕方ねぇ、気合で乗り切りやがれ。」
ノボリとの言葉に肩を落として、ポカブに泣きついてるを
がミジュマルと一緒に笑ってみてる。
「まぁ慣れない事だが、そういう事も含めて育成を楽しめばいいんだ。
それはの得意分野だろう?」
「うー、先生が優秀すぎて息をするのも辛いっ!
いやー、もも今までこんな事よく平気でやってたよねー。」
それぞれに帰り支度をしながら立ち上がって、それぞれが色々話をしてる。
こんな感じでのんびりと穏やかな日常が戻ってきて、嬉しいな。
ノボリとは帰宅前に一服!とか言って、一緒に執務室を出て行く。
それを見て、とがお先にって言って帰っていった。
着替えは終わってるから、ボクも部屋を出て施錠する。
そのまま職員専用の喫煙ルームに向かえば、二人はまだ喫煙中
ボクに気がついたがこっちを見て手を振ってる。
それを見て、ノボリも振り返ってから一緒に手を振ってるし…ノリノリだね!
「いやー、笑わせてもらっちゃいました!
そっか、そんな大失敗を黒ボスもしちゃったとか…努力値配分侮れないわー。」
「ふふっ…えぇ、そういう時が私にもありました?でしょうかねぇ…。
ですからも、それを乗り越えて廃人道を歩んでくださいまし?」
「いやいや、無理!私は基本ポケモン達とまったりバトルが好きなんです。
バトル狂は認めますけど、廃人じゃないですから!ここ重要ですからね!!
白ボスは?努力値配分の失敗談とかないんですか?」
喫煙ルームから出ながらなんだか楽しそうにして、ボクにも話しかけてくる。
今の感じのままだったらボクだけ仲間はずれ?とか言いそうだったけど
はボクに向かって、いない時にした話をして会話に参加させてくれる。
こういう気配りが自然にできるってのは凄いと思う。
「それ、話し出したら朝までかかっちゃうよ?
ボクもノボリもどんだけ頭抱えたかわかんない。その位大変だった!」
家に帰るまでの間、その失敗談をノボリと一緒に話してたら
あっという間に着いちゃった。はそれでは!ってボク達に手を振って
エレベーターを降りて帰っていった。
部屋についてから、それぞれに分担した家事をこなす。
今日はノボリが食事当番だから、ボクが風呂と洗濯を担当する。
ワイシャツが溜まってきてるから、洗濯してからアイロンかけなきゃ。
バスタブにお湯が張り終わったみたいで、アラームが鳴る。
来ていたシャツなんかを洗濯機に放り込んでから
他に二人分のワイシャツや他の物を入れてスイッチを入れる。
バスタブに浸かって今日のバトルを振り返ってみる。
エキシビジョンマッチが終わってから
バトルサブウェイに挑戦するトレーナーが結構増えたのは良い。
でも全部のバトルが楽しいわけじゃない。
一人でもボク達とのバトルで、何かを感じてくれればそれでオッケー。
色々考えても、一番良い方法なんてあるわけじゃない。
ボク逹は自分に出来ることを精一杯するしかないんだと思う。
風呂から上がって、タオルで髪を吹きながらノボリの部屋に行けば
エプロン姿のノボリが、リビングでパソコンを使ってた。
「ノボリ、ご飯支度終わった? なにやってるの?」
「あぁ、すみません。の育成について、手詰まり感が否めなくて…」
あー、それはボクも思ってた。
努力値振り分けは大事で、それをも理解してるんだけど
そこから先がうまく進めないでいる気がする。
「こーいう育成を初めてやるみたいだし、戸惑ってるみたいだけど
なんとなく、それだけじゃない気がする。
努力値振り分けの重要性はちゃんと理解してるんだよね?」
「えぇ、バトルによって得られる努力値についてを理解してましたし
どのポケモンで、どの努力値を得られるのかも知っており…バトル?」
額を抑えていた手が口元に移って、反対の手がテーブルを気忙しく叩く
これはノボリの癖。何か考えが浮かんで、それを更に考えてる時の癖。
「ノボリ?」
「あぁ、すみません。もしかすると…いや、そうであるなら…多分…
クダリ、彼女の育成は時間がかかると聞いておりましたよね?
それはバトルだけで努力値配分を行っていたからではないでしょうか?」
「あ、そう言えばドーピングアイテムは使った事無いって言ってたけど
努力値振り分けをした事無いとは言ってない。
が考えるな感じろって言ってたけど
それって、アイテムを使っての変化を計算しろって事?」
「成程、そうであるのなら能力の上昇をバトル何戦分と表せば
理解も深まり、育成もスピードアップするかもしれませんね。」
「あー、それだったらちょっとパソコン借りて良い?
ノボリは風呂に入っちゃって?ボク、その間にそれを表に起こしてみる。」
「その位なら私がやりますよ?」
「あのね、ボクもの育成の手伝いしたい!
ノボリとが付きっきりでボクだけちょっと仲間はずれ?で寂しい!
それにご飯食べてないからお腹も空いてきた!」
ボクの正直な気持ちを言えば、ノボリはちょっと驚いてた。
でもその後で、笑い出しちゃったし。どーせ子供みたいってんでしょ?
「ふふっ、友人の力になりたいと思うのは当然でございます。
それではクダリに任せますので、お願いいたしますね?」
「オッケー!」
パソコンの前に座って、表を作りながら考える。
ノボリの言う様にがバトルで努力値配分をしてたんなら…
アイテム使うよりもずっと難しいと思うけど、
ポケモン達との信頼関係はその分確かなものになるはずだ。
だからの手持ち達はの事が大好きなんだと思う。
そのやり方は凄く時間がかかってムダが多い事。
だけどさ…そうなのはわかってるんだけど…
「ちょっと羨ましいかもしんない…」
無駄なく、短時間での厳選、育成してポケモンを育て上げる今の状況。
サブウェイマスターとして、文字通り作業になってしまった事だけど
ホントはボクだって、みたいな育成をしたい。
旅を始めた頃、バトルをしながらボクもポケモン達も一緒になって
経験を積んで、お互いの信頼関係をつくってたっけ。
リビングの隅っこを見れば
ホドモエでゲットした卵を抱っこしてるシャンデラが眠ってる。
やっぱりノボリの卵もまだ孵ってないんだ…ボクの方もなんだよね。
生まれるかどうかもわからないって、ジョーイさんには言われた。
ホントならもう生まれてきても良いけど、そんな兆候すら見られない。
それでも、卵は生きて続けてる。
サブウェイマスターとしてじゃない、ボク達個人のポケモン…
ノボリはきっちり育成するって言ってた。勿論ボクもそもつもり。
もし、この子が生まれてきたら…昔みたいな育て方をしてみようかな?
旅をしてた時みたいに、ポケモン達にそれぞれ時間をかけて育ててみたい。
それは多分今のボク達にとっても、何かプラスになるんじゃないかって思ってる。