二章・初志貫徹編 -それぞれの立ち位置<br><br><small>※注意※<br> 現地での話の為ボス達の会話も視点語りも普段の表記とは異なっております。<br>許せない、ダメだわー、と言う方はブラウザを閉じてお戻りください。</small>-

二章・初志貫徹編

それぞれの立ち位置

※注意※
 現地での話の為ボス達の会話も視点語りも普段の表記とは異なっております。
許せない、ダメだわー、と言う方はブラウザを閉じてお戻りください。



施設設備保全管理課立ち上げの為に、細かい規約作成とか

保全改修の意見書、要望書、依頼書なんかを部所毎に分類したり

なんだかんだと雑務が多すぎて珍しく走り回ってたせいもあって

ノボリ達と最近連絡を取り合ってなかったんだけどさー。

その間に、一体イッシュで何があったの?



『全く、あの二人は一体何をやってるのでございますか!』



うわーお、インゴがこんな大きな声出す事自体珍しいってば。

眉間にくっきり皺を寄せて制帽を脱いで髪を無造作にかきあげてから

タバコを取り出して火をつけてるんだけど、傍にいる部下が既に涙目だよ!



『あぁ、お前はもう下がって結構でございます。

これが、決済した書類ですので期日厳守で報告書類まであげなさい。』



インゴが、もう用は済んだとばかりに振り払う仕草をみせたら

我に返った部下は、慌てて執務室から逃げるように出ていったし。

まぁ、こんな光景は普段から見慣れてるんだけどねぇ?



『インゴ、一体何をそんなにイライラしてるのさ?

ただでさえ部下達が君を怖がって近づかないのに、もっと酷くなるでしょ?』



紅茶を淹れて、インゴの前に置けばボクまで睨まれるとか…勘弁してよね。

あっという間に根元まで吸い終わったタバコを灰皿にねじ込んで

インゴは書類をもったまま、額に手を置いて首を振った。

これって、何か深刻な問題が起きたの?ちょっとこのクソ忙しい時にやめてよね。



『イッシュのバトルサブウェイがポケモン愛護団体と揉めてるそうです。

相手の団体の抗議の一環として、エントランス部分を破壊されたらしく

それを警察に届けただけではなく、マスコミにも騒がれてるとか…』



はぁ?何なのソレ!そんな事をみすみす黙ってさせるとか

あの二人は一体何をしてんのさ。



『どうせ話し合いで解決とか、生温い甘い考えでもしてたんでしょ?

おまけに警察?そしてマスコミにまで騒がれてるってバカじゃないの?

そんな状況を起こしたなら、今度こそ本部から監査が入っちゃうね。』



前回のあの二人の周囲を取り囲んでた低俗な女達を一掃する為とはいえ

解雇者続出させた件もあるんだからさ、もうちょっとなんとかしろって感じ?

その件は状況の報告書の提出で事無きになったんだろうけど

流石に今回は真面目に不味いんじゃないのかな?


成程ねぇ…だからインゴがこんなに不機嫌なんだって納得したけど

それはそれ、これはこれで動いてくれないとこっちも大変なんだけどなー。

あ、手はキチンと決済のサインを続けてたし、それも凄い早いし。

そんな器用な真似がよくできるよね、ボクには無理!

これは、業務を終わらせてイッシュに行こうとしてるんだろうけど

今回ばかりは、やる事がいくらでもあるんだから賛成はできないんだよねー。



『インゴ、すっごい仕事ぶりで業務が捗るから嬉しいんだけどさ

そんな事しても、イッシュには行けないからね?

ノボリ達だって腐っててもサブウェイマスターをやってるんだから

この位、自分達の力で乗り切るでしょ?』



『……』



あ、やっぱり図星だった?

凄い目で睨んでてボクがポケモンだったら防御が0になってるだろうけど

伊達にインゴの傍で仕事をしてないからね、慣れっこってやつなんだよ。



『てかさ、その位乗り切れて当然、それが出来ないんだったら

さっさとサブウェイマスターを辞めちゃえって感じだよね?

向こうにはジェイクもいるから、フォロー体制は余裕だろうし…

でも、こーいった事で一番動きそうな連中が動いてないのはどーして?』



そうだよ、達がいるんだから面倒事が起きたら

きっとあの二人よりもずっと上手く立ち回って回避してるはず。

それがこんな騒ぎになってるって事は、あの三人とノボリ達の間に

何かあったって事なんだろうか?



『私もそれを考えていたのです。あの連中がついていながら、何故?

もしくは、双方で何か起きているのでは?とね。』



『だよね、ボクもちょっと気になってきた。でも、イッシュには行かせないよ?

うーん…どうしよっかな…まずはライブキャスターで連絡をとって

状況を聞くってのが、ここはセオリーだよね。』



でも、どっちと連絡を取ろうか?

もし、ノボリ達と三人が何かの理由で仲間割れ?しちゃってるんだったら

この話を三人に聞いたって、ちゃんとした答えは返ってこないかもだしー。



『取り敢えず、と連絡をとりなさい。

アレは…というより、あの連中なら仕事に私情は挟まないから問題はないはず

甘ちゃんな思考の従兄弟達に聞くよりは、建設的な話が出来るでしょう。』



あー、だったらそうかもしれないね。

今はトレインの待機要請もまだ来てないから丁度いいかな?

ライブキャスターにまずはメールを送ってみれば、すぐに返信が来た。

うん、やっぱり仕事が早いのは流石だよね。



『えっと…詳しい話をしてやるからライブチャットに出ろ?

全く、上から目線はインゴだけにして欲しいんだけどな!』



パソコンに向かって、いつもと違う指定されたアドレスを入力すれば

すぐに映像が切り替わった。

おやー?なんだか周囲の感じがいつもと違うんだけど、これは執務室じゃない?



『おう、久しぶりだな。最近は無駄にこっちに来ねぇ所をみると

そっちの方も色々と忙しいのか?』



いつも通りの口調で、相変わらずの不敵な顔してが出た。

まぁ、ボク逹は上司じゃないから別にそれでも良いんだけどね。

ボクの隣に椅子を持ってきて座ってたインゴが早速口を開く。



、そちらで起きている事…愛護団体がギアステに抗議の破壊行動をして

警察沙汰になり、マスコミにも取り上げられたというのは事実ですか?』



インゴってば、顔には出てないけど結構テンパってる?

こっちの言葉のままで聞いてるけど…、そういえばがそうしてるから?

彼はこっちの言葉も流暢に話せるもんね、ますます欲しくなるな。



『その件についてはその通りだ。

総務部長に聞いたんだが、バトルサブウェイの本部ってあるんだろ?

てめぇらはそれが動くんじゃねぇかって心配してる…違うか?』



『その通りです。前回解雇者を続出させた件で報告書をだして

すぐにこの状況、これは監査がはいってもおかしくないですからね。』



『…すでに本部?そこから状況を報告しろって通達はきたらしいぞ。

そっちの方は白ボス…クダリが立ち回って色々やってるみてぇだ。

まぁ企業の対面保持に関する事だからな、最悪監査が入ってもおかしくねぇ。』



冷静に状況を把握してるのは流石だけどさ、じゃあなんで動かないのかな?

だったらその位、本部が動く前にどうとでも出来そうなのに…



『ひとつ質問するので、答えなさい。

お前逹三人はこの件には、何も関与をしていないのですか?』



『ねぇ、キミ達とあの従兄弟達の間で何かあったの?

いつものキミ達だったら、さっさとこんな状況解決できるよね?』



『あー?てめぇら、俺達がなんでもかんでも出しゃばると思うなよ?

勘違いするな、俺達はあくまでもここでは委託業者なんだからな。

それに、あの二人に関して言えばこの位の事は処理できたはずなんだがな

まぁ、部下が暴走しちまった結果ってやつだ。』



そう言って、は事の始まりから今の状況を説明してくれた。

成程ね、後は向こうの愛護団体が潰れるのを待ってるだけとか。

全く動いて無いわけじゃない…むしろ相変わらずの用意周到さに

インゴじゃないけどブラボー!って送りたくなってきたよ。



『成程、状況は把握しました。

それで、あの従兄弟達は本部にどの様に説明したのですか?』



まぁ、前回の事件で二人がそれなりに成長したってのはわかったしー。

それを部下逹が掌握しきれてないで、昔通りに突っ走ったってのもわかった。

それはそれで問題が無いわけじゃないけど、すでに解決してるみたいだから

ボク達がどうこう言う事でもないから、別にいいけど。

問題は本部関連だよね、やっぱり…。



『だから言ってるだろう?俺達は委託業者なんだぞ?

そこまで関与する義理もなにもねぇんだよ。そんなに知りたきゃ

直接二人に聞けば良いじゃねぇか。』



『あー、そうだったよね。うん、そうする。

ねぇ、その場所って執務室じゃないよね?三人は執務室を出たの?』



『次から次に質問が多すぎだ。

ここは俺達の作業部屋だ。今お前逹の所からゲンナイ逹がきているだろう?

流石に二人を執務室に出入りさせるわけにいかねぇってんでな。

がこっちに移る事になったんだ。

多分、これからもあいつはここで仕事をする事になるだろうよ。』



ん?なんだろう…それは当たり前の事のはずなのに、妙に何かがひっかかる。

それはインゴも感じたみたいで、眉間に皺を寄せて考え込んでいる。



『確かに、それが本来あるべき形ですからね。

私達からの話はこれで終わりです。手間を取らせました。』



『別にこの位なんとも思ってねぇよ。

てめぇらの従兄弟大事は今に始まった事じゃねぇしな。

俺逹も表立っては動く事は今後はねぇはずだが、こうやって裏に回って

色々と動く事はやめるつもりもねぇ。むしろそっちの方が俺達らしいし?』



相変わらずのその笑い方に、ボク達もつられる。

そうだね、あの二人は甘かろうとなんだろうとサブウェイマスターなんだ。

ボク達が表立って手を貸しても、良い事にはならない。

が言いたい事はつまりそーいう事でしょ?


ライブチャットから落ちて、ボク逹は自分の仕事に戻る。

んー、本部にあの二人がどういった対応をしたのか気にならないわけじゃない。

でも、直接それを聞いたって素直に答えてくれる連中でもないしねー。



『エメット、本部のイッシュへの動きを探りなさい。』



『はぁ?そんな簡単に情報を手に入れる事が出来るわけないでしょ!

ボク本部とはなるべく関わりたくないし、遠慮させてもらうよ。』



面倒事を全部ボクに押し付けるのはやめてよね。

キミのお守りだけでボクは手一杯って事、自覚して欲しいよ。



『だからお前は馬鹿だと言うのです。

本部には私達のよく知る人物に関係する者がいるではありませんか。』



『はぁ?えーっと…あ、そうか!ジェイクの息子が本部で働いてたっけ。

でも流石に面識がないから、直接は聞けないよ?

今からジェイクと連絡とって、頼んではみるけど期待はしないでよね。』



そうだ、ジェイクの息子は以前ここで働いてたんだよね。

で、ボク達が就職するちょっと前に仕事ぶりが認められて

本部に引き抜かれたって、前任のサブウェイボスが言ってた気がする。

ホントはジェイクも引き抜きたかったらしいけど、本人が拒否したって

ボク逹は聞いてる。親子揃って優秀ってのも凄い話だよ。


未決済の書類の分類を終わらせて、ボクは早速ジェイクと連絡を取る。

これからはボク達も逹を見習って、裏で動く事にするよ。

なんでもかんでも手を貸すってのは良くないしね。



『どちらにせよ、アレ等とは一度連絡を取る必要がありますね…』



『インゴ?』



どういう意味なのか聞き返したんだけど、それにインゴは答えなかった。

との話が終わってからずっと考え込んでるみたいだけど

この事って、そんなにキミが悩む事じゃないはずだよね?


いつも思うけど、インゴはこうやって色々と先へ先へと考えを飛ばす。

それは悪い事じゃなくて凄いとは思うけど、付き合うこっちの身にもなってよ!