一章・共闘!ギアステ大掃除編
響け!鬨の声
警察での事情徴収は呆気ない程短時間で終わってしまいました。
それも全て、様…いえ、が事前に事件について
事細かに既に書類を作成していたおかげでございましょう。
私とクダリの用意した書類についても、すでに纏めて報告書が
完成しており、これが国際警察の方の実力なのでしょうか?
「うしっと、これで全て問題なく進める事が出来ると思うぜ?
サブウェイマスターさん達がまとめてくれた書類にある人達にも
後日、事情を聞くかもしれないけど、この人達も表沙汰にしねーよ。
後な、首謀者っつーか主犯格?も結構罪的に重く出来そうだから
暫くはまともなお日様を拝めないと思うぜ。
女の情念つーか、歪んだ愛情ってモンの恐ろしさを痛感したぜ。」
それ以上詳しい内容は聞かせてはいただけませんでしたが、
恐らくは精神的にも危うい状態なのでしょうね。
その原因になったのが私達だとしたら、やはり心苦しくなります。
「オマエがいちいち気にする事はありまセン。
一方的な愛情、思いナドニ一々応えてイタラ、キリがアリマセン。」
「ウンウン、ソウ言う気持ちッテ相手ニハ逆効果にしかならないヨ?
誰にデモ優しいノハ、キミ達の良い所ダケド、線引きはしようネ。」
そうですね、今回の事でそれは痛い程思い知りました。
優しさは優柔不断とは違うのですからね。
「それじゃ、お疲れさん!今日はこれで帰っていいぜー。
また後日、なにかあったら呼ぶ…いや、俺がそっちに行くぜ。」
に手を振られて、警察署を後にした私達はそのまま
少々遅めの昼食を摂る事にいたしました。
場所は、初めてと食事をしたレストラン。
あの時の私達は今の状況など想像もできなかったでしょうね。
「エビのカクテルがマジで美味ぇな。シーフードって鮮度が味を左右するが、
ここの料理は値段も味も文句無しだ。近いうちにまた来るかな。」
「ハマグリうまー!あ、インゴさんの一口ください!
ばくりっこ…じゃないや、ちょっと交換しましょう!
うわーい、この白身魚も味付け最高!これってちょっと工夫すれば
家でも作れるかもしんない。」
「、ソースが口についてオリマス。
往来でなければ、私が舐めとり…ノボリ、その反抗的な目はナンデスカ?」
今回の件で、この従兄弟達への認識を多少は改めましたが
相変わらずのこの様子に前言撤回したくなってまいりました。
「友人に下手な真似をすれば全力で粛清いたしますと宣言済でございます。
そもそも、インゴ、貴方は女性に興味がないのでしょう?
その様にをからかうのはおやめくださいまし。」
「二人共、食事は楽しまなくチャつまんないヨ。
クダリも食べるのに夢中スギ、ノボリを止めるトカしようヨ。」
「ノボリが言わなかったら、ボクが言ってた。
ボク達、二人の事ちょっと見直したけど、そーいう所は見直せない。」
「あー、ノボリ…もしかしたら手持ちが足りないかもしれないんで、
会計でヤバくなったら貸してくれるか?つーか、お前等食いすぎだ!」
が財布の中身を確認しながら青い顔をしております。
確かに、奢りと言われて容赦なく全員が高いものを中心に頼んでます。
その金額は恐らく結構なモノになってるのでしょうね。
それでも奢りを取り消さない、マジ男前でございます。
食事が終わり、会計も無事に済ませる事が出来た様で良かったですね。
がに、領収書をもらうように言っております。
聞けば、打ち合わせと称して経費で落とすとか…流石はにございます。
ギアステに戻り執務室に戻る途中、バトルトレインのホーム前の掲示板が
シングル、スーパーシングル、ダブル、スーパーダブル等どれも全てが
車両保全の為、一時運行を中止していると表示されておりました。
「これは…一体何があったのでございましょうか?」
「ボクもわかんない!でも急いで確認しなきゃ!!」
私達が不在の間に何かとんでもないトラブルが発生したのでしょうか?
決してこの様な状況を許すような部下達ではないので、余計に不安です。
執務室に戻り、急いで着替えてからインカムを装着して
さっそく連絡をいれてみます。
「こちらサブウェイマスター、ノボリでございます。ただ今戻りました。
クラウド、全車両が運行中止とは何があったのでございますか?!」
「こちらクダリ、皆ただいま!ラムセス、状況教えて。
あと、シンゲンもだよー。車両保全ってどーいう事?!」
私達の通信に答えたのはバトルトレーナー部門ではなく総務部長でした。
『こちら総務部長。外出していた両ボス及び保全課の全員、
後はインゴボス、エメットボス、どうせこの通話を聞いているのだろう?
貴方達もだ。全員でバトルトレーナー統括部まで来るように。以上。』
「ぎゃー!総務部長さんからの呼び出しとか怖すぎでしょうが!!
ボス達のせいですからね!私達はなにも悪く無い…うん悪く無い?」
「、そこで疑問形使わないデヨ!ジェイク、怒ると怖い。
アノ口調は絶対凄く怒ってるヨ!ボク達の道案内したダケ!」
責任の擦り付け合いなど、見苦しゅうございますよ?
もっと他に何か別な方法を講じねばならないでしょう。
「、何かこの件に対スル打開策はゴザイマスカ?
ワタクシ、無事にユノーヴァに戻りたいノデスガ。」
「インゴ、すまねぇがこの件に対しては予想外だし
あの親父がどう出るかなんざ、俺でも予想しきれねぇよ。」
…万事休すという所でございましょうか…
こうなったら一蓮托生で全員で素直にお小言を聞くしか無い様ですね。
「ま、事態が悪い事って決まったわけでもないだろう?
そんな事今から心配したって仕方がないんだから、皆で行くぞ。」
、貴方はこういう時でもマイペースを貫き通されるのでございますね。
その姿勢は私も見習いたいですが、非常に難しくもありますね。
全員で覚悟を決めてバトルトレーナー統括部へ向かい部屋へ入れば
一斉に部下達が私達へ詰め寄ってまいりました。
「ボス達、怪我とかしてませんよね?
ぼく達、すっごく心配してたんですよ!さんも無事ですか?」
「ボス達ナラ 大丈夫ッテ思ッテタケド ヤッパリ 不安ダッタヨー。」
「もも怪我は無いのか?ボス達もなんともないのかな?」
カズマサ、キャメロン、ラムセス…えぇ、無事ですよ。
心配かけて申し訳ありませんでしたね。
「両ボス、さん達、無茶しすぎです。警察無線を傍受してたんですけど
途中で一切会話が聞き取れなくなるし、凄く不安だったんですよ!」
ジャッキー、その様な危険な事はおやめくださいまし。
無茶は…えぇ、多少ですがした様な気がしないでもありませんね。
「無事に帰ってきた姿見てようやっと安心したわ!
わしらはちゃーんと仕事はしとったさかい、問題なしやで。」
クラウド、全車両運行中止のどこが問題ないのでございますか!
「最初はチャレンジャー全員にキチンと帰ってもらっていたのさ。
でも、いつもの双子が来て状況が変わって、結局は仕事が無くなったのさ。」
ラムセス…私、その双子という言葉が非常にひっかかるのですけど…
「ボス達 オカエリナサイ。車両運行中止ハ トウヤ様、トウコ様が
イラッシャッテ 事情ヲ オ話シ シタ所、ドウセナラト言ワレテ
全車両、一両目ニテ大暴レヲ サレテシマイ 車両ニ損傷ガ発生シマシタ。」
部屋の片隅で、トウヤ様とトウコ様が私達に手を振っておりますが…
その笑顔がとても恐ろしく見えるのは気のせい…だと思いたいですね。
「車両の方は既に修理は終わっているから問題ありません。
損傷と言っても、正直運行には支障が無い程度だったんですけれどね。
それでも安全面を考慮して、点検整備は完璧に終わらせています。」
整備班の主任もいらしてたのですね。
貴方達の手まで煩わせてしまったとは、心苦しい限りでございます。
「皆さん、こんにちはですよ。
バトルを楽しみにしてたら、ノボリさん達は今いないから後で来いとか
これは絶対何かあったんだって、俺達すげー心配したんですよ!」
「うんうん、そしたら私達を仲間はずれにしてなんだか色々と
やらかしてるって言うじゃないですか。で、頂点不在の車両が運行してたら
駅員さん達も大変だろーなって、別に八つ当たりしたとかじゃないですよ?」
トウヤ様とトウコ様を危険な目に合わせられる訳がないでしょう。
貴方達に教えなかったのはある意味正解でございましたね。
「こちらからの報告は以上だ。そちらの報告を聞かせてもらおう。
例のバトルフィールドでの件の後、一体何があったんだね?
全部詳しく経過を説明して、結果も聞こうじゃないか。」
部長がラスボスに見えるのは私だけでは無いでしょう。
最高責任者は私とクダリですが、どうにもこの方にだけは頭があがりません。
何から説明すべきか私達が迷っていると、が説明を始めました。
それを補足するように、もも次々に説明をはじめます。
貴方達の後ろに後光が見えて拝みたくなってまいりましたよ?
が事の顛末をかいつまんで説明し終わりました。
ハッキングや達が伝説のポケモンのトレーナーである事、
がマフィアの上層部と交流がある事を抜かして、ですがね。
「…と、いう訳でこの事件はマスコミ等表沙汰になる事はありません。
なので、ギアステの業務に支障が出る事はないですから。
そして、主犯格も含めて関係者全員を一掃する事ができました。
もう、これと同様な問題は起きる事はないでしょう。」
えぇ、の言う通り、同じ過ちは二度と繰り返さないと誓いましょう。
「皆さん達にも色々とご協力していただいて有難うございました。
私が危ない目に合いそうな時も、さり気なく助けていただいたり
連絡した要注意人物をボス達に近付けない様にしていただいたり
職員の件でもその動向に目を光らせてもらって、助かりました。」
、その件については初めて聞くのですが…
そうですね、貴女は私達よりも遥かに人を使う事がお出来になるのでした。
ですが、それ以上に自分に負担をかけるという事も理解いたしました。
私達にとって、貴女達から学んだ事はどれも大切な事でございます。
「成程、理解したよ。二人共、どうせ全ての状況を知っているのだろう?
この件はそういう事で間違いはないんだね?」
総務部長が私達…の後ろにいるインゴとエメットに声をかけました。
「知ってるヨ、全部その通りダヨ。ボク達は何もして無いカラネ。」
「エェ、ワタクシ達は警察マデを案内しただけでゴザイマス。」
二人共…それだけで済ませてしまうのは実に貴方達らしいですよね。
ですが、それだけではない事など部長はお見通しだと思いますよ?
「まぁ、そう言う事にしておこう。
それではボス達、最後に君達の口からの言葉を聞かせてもらいたいね。」
部長の言葉にクダリが前に出ました。
「今回の事はボク達が甘かった。もっと早くに動いていたら
もっと早くにってすっごく後悔した。反省してる。
でも安心してほしい。もうおんなじ事は絶対に起こらない。
ボク達は何が一番大事かってはっきりしてる。
ボク達はギアステが大事、皆が大事。だからそれを傷つける事は
もう二度とさせない。」
「私達が不甲斐なくて被害が大きくなり、皆様にもご迷惑かけました。
クダリの言う様に同じ過ちを繰り返すことは絶対にございません。
ですが、今後も皆様の力を借りる事があるかもしれません。
この様に非常に不甲斐ない上司で申し訳ありません。」
クダリと当時に全員に向かい頭を下げます。
「私達はギアステの今以上の発展に全速前進いたしますから。」
「バトルも仕事もボク達は今以上に頑張るから」
「「皆(様)よろしく(ね)(お願いいたします)!」」
その後に部屋中に響き渡る歓声と、部下達の嬉しそうな表情を
私もクダリも絶対に忘れはしないでしょう。