-一章・共闘!ギアステ大掃除編:神様大集合-

一章・共闘!ギアステ大掃除編

一神様大集合



「ナンダカサー、小さい頃のインゴみたいダヨネ?ッテ。

でも、はまだマシ。愛情を与える事が出来るカラネ。

ネイティの事聞いたヨ?でも凄く危ういヨネ。見てて痛々しいヨ。

達は幼馴染だったっけ?見てるダケって辛いから大変ダッタネ。」



ようやく落ち着いてきたのか、もぞもぞと動き始めたを見て

エメットがビールを飲みながら呟いた。



「アレ達のやり方は間違ってはオリマセンガ、性急過ぎでゴザイマス。

現にが戸惑っているデショウ?当たり前デス。

無償の愛情や好意を知らない者はソレを素直に受け取る事はデキマセン。

相変わらずと言うか、進歩がナイと言うか、困った従兄弟達デスネ。」



俺とは驚いてインゴをまじまじと見つめた。

エメットは俺達を見て複雑な表情をして、インゴは目を閉じて

それぞれにビールを一気に飲み干した。何気に良い飲みっぷりだな。



も、ソンナニ睨まないで欲しいナ。

ボク達はの気持ちがわかる、タダそれだけダヨ。」



「アル意味、似た者同士。とだけ申してオキマショウカ。

がワタクシ達、従兄弟達が貴方達の立場ダッタ。それだけの話デス。」



成程ね、まぁこの話はもう終わらせてもいいだろう。

現にが困りきって、こっちを見てるからな。

俺はライブキャスターを取り出して、3人の映像を撮った。



「え?なにしたの??」



クダリが気がついてこっちを見た。それに続いてノボリも

こっちを見てる。さて、思い切り茶化してやるとするか。



「見た感じ的にすげー濡れ場?だったんでな。

もったいないから写メったんだよ。んで、これを…うし、送信完了!」



「お待ちくださいまし!私達は決してその様な不埒な真似をしてません!

一体どちらへ送られたのでございますか?!」



「んー?決まってんだろ、の所だよ。

件名は『に春がきた!』あいつの事だから近々こっちに

すっ飛んでくるんじゃねぇか?」



が青ざめてこっちにすっ飛んで来た。

うし、これで取り敢えずなんとかなりそうだな。



「ちょ、!なんて事するのぉおおお?!

怖い、ちゃんから、どんな返信が来るのか怖すぎるでしょーが!!」



あー、違う意味で涙目になってるし…まぁ、いいや。

そろそろ本題に入りたいしな。



「まぁ、後から訂正のメールでも入れとけ。

今は今後についての話をしなきゃならないだろ?もう大丈夫か?」



はちょっと黙った後に頷き、ホルターの5番目のボールを取り出した。

俺ももそれに倣って同じく5番目のボールを取り出してテーブルに置く。



「余り他人に見せるものじゃねぇし、流石にここでは出せねぇからな。

ボール越しになってちまって悪ィが見て欲しい。」



がボールを指差してから、場所を4人に明け渡す。

双子達がボールの中のポケモンを確かめようと、近づいて覗き込む。

全員目を見開いて同時にこっちを見た。何げにシンクロ率すげーな。



「ねぇ、これってボク達の見間違いじゃないんだよね?」



「そもそも、マスターボールではなく普通のモンスターボールとか…

一体どうやればこの様な状態になるのでございますか?」



「Ahー、このポケモン達ッテ確かシンオウ地方の神話に出てくるヨネ?」



「ディアルガ、パルキア、アルセウス…でよろしかったデショウカ?」



4人の言葉に俺達は頷いた。

俺はが気になって、チラッと見たが落ち着いたみたいだな…

いや、腹を括ったんだろうな。

 

「見間違いでもなんでもなく、見たまんまですよ。

ディアルガは、パルキアは、アルセウスは私の手持ち…

ううん、運命共同体?ですね。」



「俺達は色々とした経過があって彼等を手持ちにする事になったんだ。

尤も、ずっと手持ちにするつもりは無い。いずれ開放する予定だ。」



「まぁ、それまでの間は色々と面倒くせぇんだがお互いに我慢って事でな。

本来ならシンオウから離しちゃダメなんだが、特例ってヤツだ。」



俺達はざっと、本当に大雑把にだが状況を説明した。

4人は初めて見る他地方のそれも神ポケモンに視線が釘付けになっていた。



「国際警察はさ、伝説級のポケモンのトレーナーの保護もしてるんだよ。

どんな小さな事件でも必ずな。これでの件は納得できたかな?

マスコミに関しても、これでわかってもらえると助かるんだけどな。」



4人が納得した表情を浮かべた時に、部屋の空気がおかしな状態に揺れた。

そうだったな、まだ説明は終わって無かったな。

4人が異変に気がづき、自分達のホルダーに手をかけたのをが止めた。



「えっと、大丈夫です。単なる自己主張してるだけなんですよ。

んーっと、これでいいかな?ちょっと中を見てもらえますか?」



が戸棚から大きめの手鏡を取り出してテーブルの上に置いた。

4人が見つめる中で鏡に向かってが声をかける。



「忘れてなんていないから、そんなに拗ねないでね。

ギラティナ私のもう一人の大切な仲間です。彼のボールは持ってるけど、

現在はこの様に元の世界…反転世界に戻してるんですよ。」



不意に鏡の中の景色が歪み、1体のポケモンの姿が映し出される。

が鏡に向かって手を伸ばし、その中へ入れた。

ギラティナがその手に甘えるように擦り寄る。

数回頭を撫でた後、手を引き抜くと鏡は元通りに戻った。


鏡を伏せて、は4人を黙って見つめていた。

4人は何も言わずに未だに鏡とボールを交互に見ている。

頼むぞ、お前達が何を言うかによって俺達がどう動くかが決まるんだ。

ここから出ていくって事だけにはさせないでくれ、失望させないでくれよ。



「実は、バトルでゲットしたわけじゃ無いんですよ。

色々と有り得ない事なんですけど彼等が納得して私の手持ちになりました。

普通じゃないんですよ。ホントに…なんで私なのかなって…変でしょう?」



が自嘲気味に笑う。

最初に口を開くのはノボリかなと思ったら以外にもインゴだった。



「元来、ポケモンはワタクシ達人間よりも高等な生物でゴザイマス。

神と呼ばれるポケモンでアレバ、知能も全てにおいて凌駕する者。

そのポケモン達が貴女を選んだのデス。

変だと思う事は彼等に失礼デス。誇るベキ事デショウ。」



そう言うとの手を取り、その甲にキスをした。

まるで騎士が姫君に忠誠を誓うようなその光景に誰もが驚いた。



「伝説クラスのポケモンがバトルもせずに自分の元へ来た

その事実を誇りナサイ。貴女に必要なモノは自分への自信デス。

バトルも仕事も信念を持ち、それを貫く姿勢は素晴らしいデスヨ?」



「キミが…が愛情深いッテ、ポケモン達はわかってるんダヨ。

ダカラその愛情に応えているんじゃ無いのカナ?

さっきのギラティナだって凄く甘えてたしネ。」



この二人は随分との事を気にかけてるな。

さっきの話が本当だとすれば、こいつらは一番の理解者になるだろう。

そして、出来ればノボリやクダリと同じ様に手を差し伸べて欲しい。

未だに底無しの闇ん中を彷徨っているこいつを救って欲しい。



「そっか、がいるってだけじゃなくて、それで国際警察と

コネクションがあるんだ。うん、納得した!

達もトウヤと同じで大変だったんだね。

ボク達はずっと達の味方!だからもっと頼って?」



クダリがスッキリした顔でに笑いかける。

続いてノボリがそれに頷いて口を開いた。



「以前、名前は忘れましたが危険な組織がシンオウで暗躍した際に

複数のトレーナーによって、壊滅状態にさせられたと聞いた事がございます。

あれは、貴方達がした事でございますか?」



「それってギンガ団の事かな?だったらそうだよ。

オレはあの事件がきっかけで国際警察に入ったからね。

すげー壮絶な戦いだったのに、人もポケモンも死ななかった。

それも全部この3人のおかげって事で、それ以来国際警察は

なにか組織絡みの問題があるとこいつらを頼る様になったんだよね。

ぶっちゃけ、オレはこいつらとの連絡係って感じ?」



ギンガ団か…今となっては懐かしいな。

あん時は俺等も影で動く事に限界を感じて、表に出ちまったからな。

そのせいで、さらに面倒事に巻き込まれる様になったんだよなぁ…



「…非常に納得したくはありませんが、が危険な事に慣れている

その状況がようやく今、理解する事ができました。

ですが、どうか自分から危険な目にあおうとはなさらないでくださいまし。

今まで無事だったから良かったものの、今後もそうとは限りません。

これまでは貴方達3人でしたが、今は私達もおります。

友人が危険な目にあう様など見たくもありません。」



ノボリの言葉にの瞳がまた揺れる。

お前達の無償の好意はこいつにとっては効果抜群みたいだな。



「その件につきましては、ワタクシ達も参加させて頂きマショウカ。

今日は美味しい食事だけでは無く、大変珍しいポケモンまで見せて頂ケテ

とても充実した日を送る事が出来まシタ。素敵な出会いに感謝シマス。」



「ホントにLuckyな一日ダッタヨ。

ボク達はキミ達と同じ様にマスターな彼等が大スキにナッタヨ!

だから、ボク達の事もヨロシクネ!」



「あのね、キミ達のマスターはすっごく強くて優しい!

ボク達じゃ役不足かもしんないけど、何かしたいって思ってる。

キミ達の代わりにはならないかもしれないけど、任せて欲しい。」



「えぇ、私達の力など、たかが知れております。

ですが、思いでしたらあなた達にも負けないと断言できます。

それで何ができると聞かれたら困りますが、どうぞ私達を信じて下さいまし

そして、彼等と共に歩む事を認めてくださいまし。」



4人がそれぞれにボールに向かって話しかける。

その光景は傍から見れば滑稽かもしれないが、俺にはそうは思えない。

こいつらの思いが伝わってきて胸が熱くなる。

そしてそれは俺だけじゃなく、他の奴も同じ様に感じてるみたいだ。


二組の双子達はまだテーブルに向かって、それぞれに話しかけている。

そして、その度にボールが返事をする様に、淡く点滅して小さく揺れた。

それは凄く神聖な光景として、俺の目には焼き付いたんだ。