2013 Halloween 企画
Magic Candy にお願い!〈前編〉
ハロウィン一色に飾り付けられたギアステに
俺とトウコはムウマージの仮装で乗り込んだ。
ガサツなトウコにしては珍しく、クッキーなんて焼いたりして
俺にもそれを分けてくれる。
今日は仮装してバトルに勝利すればBPが倍もらえるんだ。
連敗記録更新中のスーパーマルチで絶対勝利して、BPもぎ取ってみせる!
トレインの受付をする前に、さんとバッタリ会った。
うわぁ、バシャーモの仮装がすげー決まってる。
チラ見せしてる腹が割れてるよ!細身だけど何気にマッチョだよ!!
早速トリックオアトリートって言ったら、
事務室にあるからって言われて、一緒に行く事にした。
「「失礼しまっす!早速ですがトリックオアトリート!
んで、ノボリさんとクダリさんにはバトルオアバトルでっす!」」
さん達の事務所兼サブウェイマスターの執務室に入ってすぐに
俺達はお決まりのセリフを言う。
「アハハ、二人ともそれじゃあボク達、選択する意味が無い。
でも、そーいう挑戦は大歓迎!いいよ、すっごいバトルする!」
「ですがまずは48勝して下さいまし。全てはそれから、でございますよ?
お二人のお越しをお待ちしております。」
ノボリさんとクダリさんは、黒と白の魔法使いの衣装がすげー似合ってた。
オレ達にジャックオーランタンの形をしたクッキーをくれたさんは、
ダークライの仮装がハマりすぎてて怖いっす!
「そのクッキーの手作りだから、味は保証するよー。
二人には私からも特別にあげちゃうね。ハイ、これも手作りなんだ。
スーパーマルチ撃破目指してる二人が勝てる様に、頑張ってね!」
そう言って、スーパーマルチの色をしたキャンディをくれたさんは
頭の上に乗せたムウマの仮装をしていた。
普段はキッチリアップにしてある髪がおろされて、いつもより幼く見える。
うわー、何げに俺(正確には俺達だけどさ)とお揃いって感じ?
たったそれだけなのに、すげー嬉しいんだけど!!
「そうだ、さん。応援ついでに、もしも今日勝った時は
仕事が終わってからで良いんで、一緒に観覧車に乗ってくれませんか?
イベントで、仮装をして観覧車に乗ったら、降りた時に
プロのカメラマンが写真を撮ってくれるらしいんですよ。」
「写真はちょっとパスしたいけど、観覧車は乗りたい!
アレだったら酔わないから乗ってみたかったんだんだけどさ
ペアじゃないと乗せてくれないって聞いてて諦めてたんだよね。
もうすぐ退社時間だから、終わるまで待ってるね。」
さんが目をキラキラさせて俺に向かって笑う。
すっげーヤバイ…色んな意味で暴走しそうになってきた。
待ってると言われたんだから、今日こそ絶対勝つ!!
「ノボリ…ボク、を犯罪者にしたくない。
だから今日はいつもより、すっごいバトルする。」
「えぇ、私も同じ気持ちでございます。
普段であれば、私達に勝利していただきたいと思っておりますが
本日だけは除外させていただきましょうか。」
ガッツポーズを決めた後ろで、バキバキと2人分の指を鳴らす音が聞こえる。
ノボリさんもクダリさんも、目がマジだよ、大人気ないよ!
「そこに私の意思は…「うし、行くぞトウコ!」って、行っちゃったしー!」
さんが何か言ってたけど、どーせ俺の気持ちを否定するんだから
思い切りブチ切って、俺達はトレインの受付へ向かった。
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サブウェイマスターとのバトルは熱戦を極めた。
どっちも一歩も譲らない攻防が続いた戦いは両者のポケモンの
PP切れでドローって形に終わるとか、マジで有り得ないってば!
「このバトルは、サブウェイルールに則りまして、
残り手持ちがいる場合は、その前に先に倒れた方が負けとなります。
つまりは、トウヤ様とトウコ様の勝利でございます。
おめでとうございます、よくここまで頑張りましたね。」
「どんな内容でも勝ちは勝ち。
もし、納得できないなら、納得するまでバトルすれば良い。」
不完全燃焼な勝利に納得してないのは、見ればわかるんだろうな。
ノボリさんも、クダリさんも俺達を見て、苦笑いしていた。
トレインから降りると、ホームにさんが立っていた。
「二人ともおめでとう!すっごい良いバトルだったよ。
ポケモン達もトウヤ君もトウコちゃんもお疲れ様、頑張ったね!」
さんが、オレ達の勝利を自分の事みたいに喜んでくれた。
その笑顔が凄く可愛くて息をするのも辛いんですけど!
うわー、このまんまお持ち帰りしてぇぇえええ!
「…ノボリさん、クダリさん、ちょっと休憩しませんか?
私、クッキーを焼いてきたんで、是否食べてもらいたいんですよね。」
伊達にずっと俺と双子をやってないってか?
トウコ…お前のそういう所ってマジで助かる!
「おー、可愛い女の子の手作りとか嬉しいね。」
「そうだね、とトウヤの分は残しておくから、行っておいで。」
トウコのしようとしてる事がわかったみたいで、
さんとさんがノボリさんとクダリさんの腕を掴んだ。
「ありがとうございます。んじゃさん、観覧車へ行きましょう!」
俺がさんに手を差し伸べれば、ニッコリ笑って掴んでくれた。
うわー、すげースベスベしててちっちゃい手!
俺達はそのまま出口に続く階段へ向かった。
「お待ちくださいまし!二人きりなど、断固として反対でございます!」
「ちょ、!締まってる、締まってるから!
ボクも観覧車行く、と一緒に乗りたい!!」
「白ボスも黒ボスも、人の恋路を邪魔する奴はゼブライカに蹴られるぞ?」
「愛があれば歳の差なんて、って言葉もあるからね。
そこは友人としてなら、むしろ応援するべきじゃないのかな?」
そう言って、さんとさんがすっごい綺麗な笑顔付きで
グッドラック!って応援の言葉と一緒に、色々とまだ何か言ってる
ノボリさんとクダリさんを押さえ込んでくれた。
さんとさんが俺の味方してくれるとか、すげー嬉しいかも。
その期待、裏切るつもりなんか無いですから安心して下さい!