諸人挙りて 前編 -2013 X'mas in イッシュ-

諸人挙りて 前編

2013 X'mas in イッシュ




「♪シングルヘール、シングルヘール、苦しみます!♪

♪今日は寂しいクリスマス、へいっ!♪っとくらぁですよー。」



ジングルベルの替え歌と言うか、心の叫びを歌にして

バトルトレーナーの統括部にてツリーの飾りつけをしてたら

一斉に独身の鉄道員さん達からのツッコミがきた。



さーん、その歌は今のボクにはすっごく辛いです!

うわぁあああ、今年も仕事が終わってひとり寂しくアパートに帰るとか

嫌だ、嫌ですぅうううう!!」



「カズマサ、今カラデモ遅クナイヨ!

出会イダヨ、出会イサエアレバ…オレモ一人ハ嫌ダヨー!!」



「恋愛には勝ち組と負け組の二本のレールしかないんだ。

ぼく逹は負け組ってレールをひた走る…それは嫌だな。」



魂の叫びってやつですか?

いやー、高学歴、高収入だけど仕事柄休みは不規則だし

仕事が終わるのも、定時なんて殆どありえないですもんねー。



「イベントの為に彼女を作ろうなんて、動機が不純すぎませんか?

いっそ、スッパリ諦めて開き直って、おひとり様を楽しみましょうよ。

そう言えば、皆さんはクリスマス休暇は…関係ないですね、スミマセン。」



そうだよね、一斉に休むわけにはいかないだろうし

こういう休暇は、家族持ち優先になっちゃうからねぇ…うん。



「クラウドさんはクリスマスよりもニューイヤーの方が大事だって事で

ボク達と同じく居残り組ですけど…妻子持ちですから論外です!」



「ちょ、カズマサ!その論外っちゅーのはどう言うことやねん!

そないな事言いよるから彼女の一人もできひんのとちゃうか?

ちっさい男はモテへんぞ!」



「クラウドさん…それは今のカズマサには効果抜群だと思うな。

でも、さんも恋人とって訳じゃないんだろう?

それはぼく逹よりももっと侘しいと思うんだけどな。」



「侘しくないですよー。ウチの課は全員がおひとり様ですしねー。

それに、ボス達も以下同文でしょ?

そんなんで、皆で私の家で鍋パーティしながら盛り上がる予定ですもん。」



ふふーん、おひとり様の楽しみ方なんて色々あるんですからね。

これはこれで、気兼ねなんて全くないから気楽で楽しいし。



、オレモ仲間ニ入レテヨー!

アパートニ帰ッテ、真ッ暗ナ部屋ノ電気点ケテトカ、寂シインダヨー!」



「そういう集まりがあるなら、ぼくも参加したいな。

勿論、材料も用意するからどうかな?」



「あ、ボクも!ボクも参加したいです!!

こうなったら皆で一緒に騒ぎたいです。さん、お願いします!!」



うわわ、参加者多数になったよ!

でも、こっちには忘年会の風習がないから、コレもアリかもしんないなー。



「参加するのは別に構わないと思いますけど、問題がありますよ。

流石に8人とかだと、うちじゃ狭すぎますって…あ、良い事考えた!

いっその事、仕事が終わってから食堂借りてやりませんか?

それならどんだけ人数が増えても問題ないでしょう?

んで、プレゼント交換とかもしましょうよ。」



「ソレ良イネ!流石ニ、アルコール類ハ無理ダケドソレデモ楽シソウ!

オレ、ハリキッテ プレゼント探スヨー!」



「それは良いアイディアだな。材料も先に用意しておいて

厨房で預かってもらえば良いだろうし、問題はなさそうだな。」



「ボク、厨房の人と仲が良いんで、早速聞いてみます!

うわー、なんだか凄く楽しみになってきました!」



「お前等が楽しいんやったら、それでええけどな。

それでも、そう言う事やったら材料代でなんぼかカンパしたるで?」



クラウドさんってば男前!うんうん、なんだか楽しそうですよねー。

こういう事は大勢で楽しんだ方が良いに決まってますからね!



「そだ、ここでやるんだったらジャッキーさんも呼びましょうよ。

一人でも人数が多い方が楽しいじゃないですか!

あ、でもジャッキーさんは、こういうのって苦手じゃないですか?」



「そう言えば、ジャッキーはいつもどうしていたんだろう?

こういうイベントの時って管制室から殆ど出てこないからなぁ。」



「ジャッキー、楽シイ事トカ大好キダヨー?

ハロウィンイベント後ノ打チ上ゲモ、凄ク楽シソウニ笑ッテタカラネー。」



「ジャッキーさんも一緒なら、きっともっと楽しくなると思います!」



、よう言うた!ジャッキーはそない事思ってへんわ。

こういうイベント類っちゅうのは、自分と関係あらへんって思ってん。

せやから、絶対参加させて楽しませたってや!」



そっか、元々参加できないって思ってるから諦めちゃってるのかな?

でも、それって人生かなり損しちゃってるでしょう。

外の世界に出なくたって、楽しめるイベントなんていくらでもあるんだし

これは是非とも参加してもらわなくちゃ!



「ジャッキーさん、と仲良しさんですからねー。

この話は私からじゃなくて、から言ってもらいますね。

んじゃ、早速私はボス達にこのパーティの話をしてきます!」



それでは!と敬礼をすれば、全員が敬礼を返してくれるし。

ホント、こういうノリの良さって大好きだわー。


ギアステは第二の家で一緒に働く人達は家族と同じだって

前にボス達が言ってたような気がするけど、ホントにアットホームだよね。

こっちのクリスマスは家族で過ごすのが普通らしいんだから

家族みたいな職員達でクリスマスを楽しんでも良いと思うよ?


間借りしている執務室に戻れば、丁度全員揃ってコーヒーを飲んでいた。

こりゃ、話をする絶好のタイミングだよね?



「ただ今戻りましたー。両ボス、バトルトレーナーさん逹の休暇一欄と

その間の臨時トレーナーさん達の名簿を預かってきたんで、どーぞ。

後、クリスマスの鍋パーティなんですけど、ロンリーハートな鉄道員が

3名程参加したいって言ってるんですよ。それでですね───」



取り敢えず、トレーナーの統括部での話をしたら

全員がノリノリになったのには笑っちゃったよ。



「ボク逹は、全然オッケー。皆でクリスマス会って初めてかもしんない。

プレゼント交換なんてワクワクする!ジャッキーもきっと喜ぶと思う。」



「そうと決まったのでございましたら、早速プレゼントを用意しなくては

丁度明日、私達は景品交換用の品物についてR-9へ行く予定ですので。

クダリ、その時に少々時間をやり繰りして、買う事にいたしましょう!」



「酒が飲めないってのが、少々堪えるがジャッキーの事を考えたら

そんなモンは大した事にならないだろうな。

あ、ノンアルコールのビールやカクテルならいいよな?」



「てめぇはアルコールから頭を離しやがれってんだ。

この事、ジャッキーにはまだ言ってねぇんだろ?

これからジャッキーの所に行く予定があるから、俺から話しておく。」



うんうん、こういう企画は大好きだから私もノリノリでいっちゃうよー。



「んじゃ、基本の鍋はそのままにするとして、他にも色々と作りますね。

後、に頼みたいんだけど、ケーキって用意できる?

こっちにはクリスマスにケーキを食べる風習が無いみたいだけどさ

これだけの人数だったら、ちょっと大き目のを皆で食べても良いよね!」



「ジャッキーも結構甘い物が好きだからな。

クリスマスにケーキが食えないなんざ、俺のポリシーに反するんでな

どうせなら小さめのケーキで何種類か作ってみるか。」



だけでは料理も大変でございましょう?

私も、ミートローフとローストビーフ位ですが、提供いたします。」



「んじゃ、ボクは飲み物の調達をする。

が言ってたけど、ノンアルコールじゃなくても少しならオッケー。

勤務終了後だし、その位は構わない。」



「マジですか?!うし!んじゃ俺は少しの方の飲み物の調達をするぞ。

後は、それに合うようなチーズやちょっとしたツマミを提供するかな。」



…ここにいるのは紛れもない独身男性のはずなんだけど、

どーしてこんなに家事力が高いのかなぁ。

そんなんだから、嫁の来てが無いんだぞー!とは心の中で言っておこう。



「あのね、聞いてもいいかな?

プレゼント交換用の他に、皆に其々プレゼントを贈っても良いんだよね?」



「そうでした!一人につき幾つ位用意すればよろしいのでしょうか?」



「「「はい?」」」



話の内容を聞いたら、こっちでは一人に何個もプレゼントするとか…

いや、そんな事したらすごい散財になるでしょうよって思ったんだけど

それが当たり前らしい…、カルチャーショックっていうか文化の違い?

まぁ、プレゼントって贈るのも楽しいけれど、選ぶのも楽しいもんね。



「んじゃ、プレゼント交換以外に一人に一つって事にして

後、相場も決めましょうね。ボス達だと何気にすごい金額の物とか

買い込みそうだから、それはやめて下さいね。」



ちなみに、予算を聞いたらとんでもない金額だったので

全力で阻止したよ!高給取りすぎて、価値観崩壊してるとかやめて欲しい。

んで、色々と話し合ってから大体こんな感じ?って額に収まった。


決まった事を、後でカズマサさん達に伝える為にメモ書きしてたら

両ボス達がなんだか凄く嬉しそうな顔をしてお互いの顔をみて笑っていた。

どーしたんだろ?と思って思わずマジマジと見ちゃったよ。



「ボク、すっごく楽しみ!クリスマスっていつもノボリと二人だけだった。

だから達が一緒に鍋パーティしようって言ってくれて嬉しかった。」



「えぇ、それがカズマサやジャッキー達も一緒にとなって

なんだかとても賑やかに過ごせる事を想像してしまって…

本当に、あなた達と出会ってからの私達は初めてな事が多くて

でも、それもまた心躍る様な事なので、とても嬉しいのでございます。

私達では到底その様な考えなど、思いつく事も無かったでしょう。」


確かにこの若さで、こんな大きな企業のトップなんてやっちゃえば

周囲からは浮きまくっちゃうだろうしね。

でも、仕事を離れて普通にうちらとこうやって友人関係が作れるんだから

今度は他の人達との距離も近づければ良いのに。



と一緒にいると、今回の様な事が多くなりますよ?

こいつらはこういう事が結構好きだからね。まぁ、そう言う俺も

皆でワイワイと騒ぐのは楽しいしね。気の合う連中なら、尚の事かな。」



「フフッ…そう言う事でしたら、大歓迎でございますよ?」



「うん!ボクも楽しい事は大好き。」



ホント、こういう所は子供みたいに純粋だよね。

だから皆、ボス達の事が好きなんだろうな。うちらもだけどね。


さて、やる事は決まったんだから

すっごいクリスマスにする為に、用意周到で出発進行しましょうか!