ハプニングは日常のスパイス
本日の仕事も終わって、私がウキウキ気分で日報を書き上げていると
最終トレイン運行を終えた両ボス達が戻ってきた。
「おー、執務室広すぎっ!って、こんにちは!」
なんだか凄くフレンドリー?新人さんなのかな?
黒髪に金色の瞳とか珍しいよね、もう一人も銀髪に水色の瞳だし。
イッシュの人にしてはなんだか顔立ちがカントー系っぽいんだけど。
「失礼します。突然おじゃまして申し訳ありません。」
銀髪の少年?いやトウヤ君よりは上かな?の鉄道員さんが会釈する。
私も同じ様に会釈して返したんだけど。この状況ってなに?
「いえいえ、気にしなくてオッケーですよー。
両ボスもおかえりなさいですよ。っていうかこのお二人は?
あ、未来のサブウェイマスターさんとか?」
「、ボク達まだまだ引退する気なんて無い!
えっとね、この二人はハイリンカー!向こうの世界の鉄道員さん。」
「でっす!」
「と申します。」
クダリさんの言葉の後に自己紹介をしてくれた。
ふむふむ、ハイリンカーさんなんて面白そうですねー。
「はじめましてー。執務室を間借りしてる施設設備保全管理課のです。
上司不在とかフザケるなって感じだけど許してね?」
「アレ?課長と主任はもう帰ったの?」
「えぇ、カズマサさんの主催するビックコートの可愛いお嬢さん達との
合コンがあるらしいんで、意気揚々と帰りやがりましたよ?」
「おや、それは休み明けにお話を聞くのが楽しみでございますね。
しかし困りましたね…実はこのおふた方のお相手は課長と主任ではと…」
は?いやいや冗談やめようよ黒ボス。
あの二人はこんなにピュアっ子じゃないよ、おっさんだし。
「二人と同じ鉄道員はこっちにはいない。
聞いたらカントー出身でふたりは幼馴染。こっちで似た境遇の人って
課長と主任しかいない。ミッションはバトルだから頼みたかった。」
「確かにうちらは幼馴染だけど、カントー出身じゃなくてシンオウです。
それに年齢とか色々違いすぎでしょう?」
大体私達みたいな特殊な人間がそうそういるはずがないんだってば。
「俺達は色々特殊なんで、そうそう同じ人間がいるはず無いんだよねー。」
おや?
「えぇ、ちょっと色々ありまして、お話することは出来ないんです。
ですから、最悪ミッション切れを待って戻ろうかと思ったのですが、
こちらのノボリさんが…」
おやおや?
「これは私の直感でございますが、貴方達に間違い無いと思ったのですよ。
正直、ただの感でこの様に言うのは心苦しいのですが、それしか考えられず
取り敢えず、お互いに紹介し合ってからバトルをしてみては?と…」
「成程ね。ノボリさんの直感ってお墨付きもあるなら間違い無いわー。
この二人に当てはまる人物なんて、こっちでは私達位しかいないでしょ。
その色々とか特殊とかなんて特にさ。」
「「え?」」
君と君が驚いている、まぁ、うちらもソーナンスって事で。
「でもあの二人には連絡入れとくけど、今頃酒池肉林でバカ騒ぎしてるから
バトルは明日でも良いでしょうかね?」
私の提案に、二人はすぐに了承してくれた。
こっちにいる間にいろいろ見てみたいと言ってお辞儀をしたと思ったら
君は執務室を飛び出した。慌てて君も以下同文。
「なんとも元気いっぱいな方達でございました。」
「うん、ボク達明日は休みだけど、あの二人のバトルを見たいから来る!」
「んじゃ白ボスに審判お任せしますね。私はのんびり寝てます。
それでは、仕事も終わったんで失礼しますね。お疲れ様でした!」
着替えて地上に出れば、街頭に照らされたアスファルトが鈍く光る。
のんびりと歩いていれば、視界の隅に見知った色の服が引っかかった。
「おや?二人共別世界の観光は終わったの?」
公園のベンチに座っていた君と君の傍に行ってみれば
二人共、すっごく情けない顔をしてこっちを向いた。
「終わった…つーか、俺達が終わった?って感じかなぁ。」
「ポケモンセンターで宿泊の手続きをしようと思ったんですが、
既に満員でそれは出来ないと言われてしまいまして…。」
ライモンシティは娯楽施設が多いからねぇ…
それにしても、その制服のまま歩かれると色々目立ち過ぎるよね。
野宿っていったって、治安も良くないんだし…
「仕方ない、世界は違っても同じギアステの職員同士だからね。
うちにおいでよ。ソファーで良ければ寝床として提供するよ?」
「マジですか?! うわー、助かります!やったな、!」
「ちょっと待って下さい、。さんでよろしかったですか?
あの、女性の部屋に男二人が泊まり込むと言うのは少々問題が…
あ、もしかして…私を女だと思ってましたか?」
喜ぶ君とは正反対に君は考え込んじゃった。
「君が男なんて見ればわかるでしょ?
うちはよく課長とか主任とかが泊まりに来てるから問題ないよ。
それにね、流石にその制服姿って目立つんだよね。
こっちのギアステの印象問題にもなるんで、文句を言わずについといで!」
尚も何か言いたそうにしてる君を一刀両断して、二人を立たせる。
そのまま、自宅に戻ればやっと観念したみたいで素直に中に入る。
「お邪魔しまーす!うおっ、色違いのリザードンとかすげぇ!!」
「失礼します。とても強そうですね…さんはバトルの方は?」
「二人共適当に座っててねー。バトルはそれなりに頑張ってるかなぁ…
課長と主任は強いよー、課長はシングル、主任はダブルが得意なんだ。」
二人に聞いたらまだ食事前だったらしいから、ついでに用意する。
ちょっと時間がかかるから、先にシャワーでも浴びてもらおうか。
新品の下着2枚と着替えをふた組をそれぞれに分渡した。
「君のは主任のだから、ちょっと大きいかもしんない。
君のは私のだけどメンズ物だから大丈夫でしょ。
あ、パンツは新品だから安心してね。」
それぞれにシャワーを浴びてる間は、うちの子が二人のお相手をしてる。
君はムウマ、君はリザードンに興味があるらしい。
君に主任の服はちょっと大きかったかな?
黒のパーカーの袖から手が出てないのがちょっと可愛いかもしんない。
君は腰周りがちょっと窮屈そうかなぁ…何気に細マッチョっぽい。
もともとメンズサイズでウェストは紐調整だからなんとかなってるかな?
テーブルに食事が出来たんでセッティングする。
ちなみに冷凍庫からストックしてあったひき肉たっぷりのカレーを
これまたストックしてあったサフランライスの上にたっぷりかけてから
上にチーズを乗せてオーブンで焼いた焼きカレー…手抜き万歳だよねー。
それにシーザーサラダと根菜類のコンソメスープを出せば喜んでくれた。
「このカレー、結構辛口なんだけど二人共大丈夫?」
「私は辛いものが好きなので、丁度良いくらいです。
スパイスが効いていてととても美味しいです。」
「焼きカレーなんて初めて食べたけど、うまいです!」
満面の笑顔で言われると手抜きがちょーっと心苦しいぞー。
でも、気に入ってくれたみたいで良かった!
食事が終わって向こうの世界の事、こっちの世界の事を話した。
ギアステが廃人施設なのは全世界共通なの?
鉄道員さん達も名前が同じでも性格や年齢が違ったりと面白いな。
「…後、こっちの方がボス達が大人っぽいんじゃないかなー。
俺等のボスは、鉄道員さん達と結構一緒に騒いだりしてるしな。」
「そうですねぇ…クダリさんは特に弾けてますね。
こちらのクダリさんは結構落ち着いていらっしゃったので驚きました。」
「えー。クダリさんは結構いたずらっ子だよ?
ノボリさんは大人っぽいつーか、ギアステのおかん?
私なんてさー、しょっちゅう正座付きでお説教くらうんだよねー。」
マジですかー!なんて君が言うけど、事実なんだから仕方ない。
君がイメージが…とか言ってるけど、事実なんだから以下同文。
さて、そろそろ夜も更けてきたし寝る準備でもしましょうか。
二人をソファーから立たせて、ソファーの背もたれの部分を倒す。
うちのソファーは実はソファーベッドなんだよねー。
背の高い課長たちが寝ても問題無いから、大丈夫だよね。
それぞれに毛布を渡し、お休みの挨拶をしてから、自分の部屋に入る。
なんにせよ明日、うちの上司とバトルすれば良いわけなんだけど、
二日酔いはあの二人はしないと思うけど、色々とはじけすぎてないか心配。
っていうか、どっちがどっちに対応するのかな?