10月10日はトウトウの日! -少年少女前を向く-

10月10日はトウトウの日!

少年少女前を向く




スーパーマルチトレインが最終バトルを終えて駅に向かってる。

今日も負けたし、昨日も負けた。くそー、次は絶対に勝つ!



「なんで確率の低い技が当たるんだか、サブウェイクオリティ、半端ねぇ!」



「トウヤ、サブウェイクオリティも攻略しないと絶対勝てないよ。

だからそれ以上の強運を付けて頑張ろう!次こそ勝つ!!」



俺のボヤキにトウコが答える。いや、強運とかどーやって付けるんだよ?



「運など、その時々で変わるものでございましょう。

神頼み等は、私達には通用いたしませんよ?」



「うん、ボク達そんなモノ信じていない。

バトルトレインでは、頼れるのはポケモンと相棒のノボリだけ。」



そんな事は痛いほどわかってますよ。

色々と考えられる事は全部やってきた。出来る事もやった。

それでも、後一歩何かが足りない…。

ダメだ、なんかすげー煮詰まってきたかも。

トウコを見れば、やっぱり同じ様な顔してる。

だよなぁ、二人で出来る限りは全部やってる。

それでも勝てないのはノボリさんとクダリさんが強いからって

だけじゃない。スーパーのシングルもダブルも勝ってるのに

マルチだけがどうしても勝てない。



「…お二人共、たまには気分転換も兼ねてスーパーシングルは?

どうやら、色々と思いつめてらっしゃる様ですので、

そういう時は気持ちの切り替えも必要だと思いますよ?」



「…うん…ボク達、二人がチャレンジに来るのを待ってる。

いつだって、すっごく楽しみに待ってる。

でもバトルを楽しめないんじゃそんなのダメ。

そんなバトルはどっちもつまんなくなっちゃう。」



駅について、ノボリさんとクダリさんがオレ達に苦笑いしながら

声をかけてくれた。これってマルチはまだ早いって事なのかな?

やべぇ、なんだろ凄くモヤモヤと嫌な気分になってきた。

俺とトウコは二人に答えないでそのままお礼を言ってから

入口へと向かった。



「あ、さんだ。こんにちは!」



トウコの声に思わず前を見れば大好きな人がこっちを見て手を振ってる。

でも、今のカッコ悪い俺は見せたくないなって思ってたんだけど、

トウコがガッチリと俺の腕を掴んで、問答無用で引きずって行くし。



「トウヤ君、トウコちゃん、こんにちは!

今はスーパーマルチの帰りかな?バトルはどうだった?楽しかった?」



「いえ…ずっと勝てなくて、ちょっと落ち込んでます。

さっき、ノボリさんとクダリさんにも暫くマルチを休んだら?みたいな

そんな感じで言われたんですよ。俺、正直ちょっと煮詰まってる…かな?」



「うん…、クダリさんに言われたんですけど、

今の私達はバトルを楽しめてないって、それじゃつまらないって…」



あー、説明してたら余計に落ち込んできた。

言われた通りに暫くスーパーマルチは休んだほうが良いかもしれないな。



「ふーん…んで、二人はどうしたいの?」



「「え?」」



さんが自販機の前で俺達を手招きした。

何を飲むって聞かれたんで、お言葉に甘えてサイコソーダを奢ってもらう。

トウコはミックスオレ、さんはおいしい水を持って

近くのベンチに腰掛けた。



「だからね、サブウェイマスターに言われたからとかじゃなくて

二人は…それと二人のポケモン達はどうしたいって思ってるのかな?」



あ…このさんの顔はよく知ってる。

俺が英雄になった時に色々悩んでたのを聞いてくれた時と同じだ。



「俺達は…正直どうして良いのかわからなくなってるんですよ。」



サイコソーダを一口のんで足元を見つめる。

うん、マジでどうすれば良いのかわからねぇ!って感じだ。



「うんうん、じゃあさ、トウヤくんのポケモン達は?

大切なパートナーなんだからちゃんと意見を聞いてあげようよ。」



俺とトウコは顔を見合わせてからモンスターボールを取り出した。

その途端に中からポケモン達が一斉に飛び出して来た。



「うわわっ!皆、ずっとスーパーマルチで頑張ってくれてありがとう。

でもね、どうしても勝てないからちょっと休んでみる?

私もトウヤもどうして良いか、もうわらないんだよね。だから教えて?」



トウコがポケモン達に聞いたら全員が即答で首を振った。



「皆はオレ達が勝つまで、付き合ってくれるのか?」



俺がそう聞くと全員が一斉に頷いた。

そして、俺たちの傍に来てなんだか一生懸命に話してくれる。

何を言ってるのか、言葉は通じないけど、それが励ましの様な気がした。

ポケモン達は真っ直ぐ俺達を見ていて、その瞳はやる気満々だった。



「トウコ、うだうだ考えてるのは俺等らしくないよな?」



「トウヤ、私この子達から凄いパワーもらった!

うし、勝つまで絶対諦めないで通い倒してやるからねー!」



お互いに拳を合わせて決意を口にすれば、ポケモン達は満足したのか

それぞれのボールに戻っていった。

そうだ、俺達にはいつだってポケモンって最高の仲間が付いてる。

バトルは俺達だけでやるものじゃないんだよ。

ポケモン達と俺達のコンビネーションとか絆がモノをいうんだよ。

一番大事な事を忘れかけていたかと思うと、すげー恥ずかしくなった。



「うん、どうしたいのか決まったみたいだね。

自分達だけで色々考えると煮詰まっちゃったりするからね。

そういう時はポケモン達と話をすると良いよ?

気分転換も方法としてはアリでも、二人はそれは嫌だったんでしょ?」



もう、どうしてさんは俺達の考えてる事がわかるのかな?

こういう所はさすが大人だなぁって歳の差を痛感する。



「ハイ、もう大丈夫です。

さんってシンオウでマルチの勝利の女神とか言われてましたよね?

縁起担ぎって事でちょっと抱きしめさせて下さい!」



ちょっと待て、なに羨ましい事してんだよ!

あ、さんが凄く優しい顔でトウコを抱きしめ返してる。

しばらくして、満足したのかトウコがさんから離れると

俺を思いっきり引っ張りやがった。



「うわっ!ちょ、トウコ!!」



俺はさんに体当たりしそうになって慌てたけど、

さんは優しく俺を抱きとめてくれた。

…何げに顔に胸が当たっててマジで色々ヤバイんだけどっ!!



「トウヤ君にも女神パワー?を送っちゃうよ!

だけど、これから先は二人とポケモン次第だからね。

もう決めちゃったんなら、後は前をみて突っ走ってオッケーだよ?」



さんはやっぱりすげー。

俺が一番欲しい言葉を押し付けるでもなくサラッと言ってくれる。

さんを見習わなくちゃ…いや、さんを追い越さなきゃ

歳はどうする事もできないけど、そんなの気にならない位に

俺が大人になるんだ。

だから、こんな所で立ち止まってなんかいてたまるか!



さん、すっげーパワーもらいました!

もう大丈夫です。あとは前をみてどこまでも突っ走ります。

色々と有難うございました!」



「んー?私はなんにもしてないよ?トウヤくんとトウコちゃんが

自分で決めた事でしょ?頑張れ!応援してるからね。」



ホント、こういう所に憧れる、惚れ直す。

バトルもさんも俺は絶対に諦めるもんか!


うだうだ悩むのは歳食ってるからやれば良いってさんも言ってた

色々大変な事もあるけど、それも楽しめば良いってさんが言った、

そしてさんは決めた事は前進あるのみだって言ってくれた。


オレ達が悩むなんてらしく無い。

前をみて楽しみながら突っ走って色んな勝利をゲットしてみせる!!








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10月10日はトウトウの日だー!と言う事で、突発的に書いてみました。
若さ故の悩みや葛藤で悶々とする二人が書けて楽しかった!(をいw)
ここまで読んでくださって有難うございました!