-舞台裏の守護者達-

一章・共闘!ギアステ大掃除編 番外

舞台裏の守護者達




バトルトレーナー統括部には重苦しい雰囲気が漂っていた。

理由は例の大掃除の最後の仕事で色々な事を表立ってじゃなく

裏ででもやってた人達への待遇が決まったからなんですけどね。

ボクも流石にちょっと気分が重くなってます。



「ヤッパリッテ言ウカサ、ウチデモ解雇者ガ結構出チャッタネー。」



「元々、彼女達のバトルが好きって気持ちは嘘っぽかったからな。

ぼくはそれよりさんがたった一人で頑張ってただろ?

それが開放されたからホッとしてる。」



「普通ナラ、今マデの子達ミタイニ、辞メテテモオカシクナカッタヨ。

アノ子凄ク良イ子ダヨ?仕事トカモソウダケド、気配リ?出来ルシ。」



キャメロンさんとトトメスさんがコーヒーを飲みながら呟いた。

原因は先の両ボスに対する女性職員達の暴走。

これはボス達への捻じ曲がった愛情が原因。でもボス達は悪く無いんだ。

そんな女性職員を一掃しちゃえって計画が出たのは

保全管理課の皆のおかげです!ボク達じゃこんな事思いもしませんでした。

黒ボスがここに来て、その計画を切り出した時には全員驚きました。



『今回の計画は非常に心苦しいのですが、一人の女性を犠牲にいたします。

勿論、私もクダリも全力で彼女をお守りする所存でございますが、

皆様にもご協力をお願いいたします。彼女を助けてくださいまし。』



そう言ってボク達鉄道員に頭を下げたんです。

ボク達はこの件でどれだけボス達が悲しい思いをしてたのかを知ってます。

だから全員が大賛成しましたよ。反対する理由なんてありません。

勿論、犠牲になってるさんを守る事、それもボク達は頑張りました!



「ボク、さんが階段から突き落とされた時に助けましたよ!

さんもキチンと受身をとってたから大事にはならなかったけど、

あれは怪我だけじゃ済まなかったかもしれません。怖かったです。」



「カズマサモ?オレモ助ケタヨ。」



「ぼくはホームに突き落とされそうになってるのを助けたな。

本当は犯人を捕まえたかったけど出来なくて悔しかったのを覚えてる。」



…こうして振り返ると、さんはかなり危険な状態だったんですね。

でも、当の本人はいつも笑ってましたっけ。



「なんや、3人揃って辛気臭い顔しとるな。どないしたん?」



「クラウドさん、いえさんがどんだけ危ない目にあってたかって

話をしてたんですよ。ホント凄かったなぁって。」



クラウドさんが傍に来て、今までの事を話したら遠い目になってた。

きっと思い当たる節が沢山あるんでしょうね。



「あー、確かには凄かったわ。わしもな、助けたで。

頭から水被せられたり、良くされとってん。酷いもんやったわ。」



「ウワー、ホント女ッテ怖イ!オレ、全部ソウ言ウ事シテタ内容ヲ

記録シテオイタンダケド、凄イ数ニナッタヨー。」



「ぼくも相手の名前を覚えてたから、その後は要注意人物って報告したな。」



「ですよねー、ボクはそれをもらって書類に纏めました!

何かあった時に突き付けてやろうって思ってましたからね。」



その書類は日を追ってすごい数になってたのをよく覚えてます。

そしたら、さんがその書類を見せて欲しいって来たんですよね。



「カズマサの作った書類は凄く役にたったのさ。

あれを協力してくれる部署に配ったから、彼女に及ぶ被害も減ったのさ。」



ラムセスさんがいつの間にか傍にきて呟いた。

最初はボク達だけで把握するつもりだったけど、あまりの人数でしたしね。



「特に環境整備課の清掃員のおばちゃん達がえらく活躍しとったわ。

は結構あのおばちゃん達と仲良ぅしとったみたいやしな。

一部のおばちゃん達はこそボス達の嫁に相応しいとか言うとってん。」



「彼女、仕事の時にホウキとちり取り持参してるから、ちょっとしたゴミや

汚れとか良く掃除してたのさ。清掃員達の分も一緒にゴミ捨てもしてたし。

ボス達の嫁にってのは、車両保全課の職員も言ってたのさ。

一番最初にあの部署から解雇者が出た時、主任も処罰対象になっただろ?」



あの時はボクはインカムの音声でしか状況を知らないけど

実際に見たキャメロンさんはその惨状は有り得ないって言ってましたっけ。



「せやな、それをの機転で処罰されんようにしたんやからな。

整備班の連中にしたら救いの女神に見えたんちゃうか?

ボス達と総務部長まで一喝した度胸も凄かったしな、普通は有り得へんわ。」



「仕事ニ誇リを持ッテル者同士ダカラ?アノ時ハ 皆マダノ事ヲ

良ク知ラナカッタカラ、ビックリシタヨネー。

デモ、アノ後デ部屋ノ片付ケヲ手伝ッタケド、スゴク低姿勢デサー。」



「確かに、普通の女子職員とは違ったな。

でも、凄く話しやすいし場を和ませるのがうまいと思ったのも事実だな。」



「気難しいので有名なボイラー室の連中もお気に入りなのさ。

よくはあそこでお茶してるって聞いてるし。」



うわー、ボクはあそこの人達って苦手です。

いつも眉間に皺寄せてて、何かあると怒鳴り込んでくるし。

そんな人達とも仲が良いなんて知りませんでした!



「それを言うたら、保全管理課の面子全員が色んな所と仲良いで?

は広報やら総務の連中、は一般のバトルトレーナー達に

なんや知らんが、えらい人気者になっとるしな。」



「オレ聞イタ事アルヨー。ボス達ニ言イニクイ事デモ

保全管理課ニ頼メバ、チャント言ッテクレルッテ。」



「ぼくも聞いたよ。他の人達がボス達の事で困った事があると

必ず助けてくれるんだって…実際、ボス達も彼等が来て変わったしな。」



「ボス達ノ話デスカ?ソレデシタラ僕モ仲間ニ入レテ下サイ。」



うわわ、シンゲン部長さんまで話に参加してきちゃいました!



「今回は全員が一丸になって協力したせいか、各部署との繋がりとか

連帯感が強まったんじゃないでしょうか?

ボク、厨房の人達とかと凄く仲良くなりました!」



「皆、ボス達ガ好キッテ気持チヲ持ッテイルカラデスネ。

ボス達モ、僕達ヲ前以上ニ 頼ッテクレルノデ嬉シイデス。」



「せやな、なんにせよボス達の役に立てたんやから万々歳ちゅうもんやろ。

これでボス達も今まで以上にバトルに精出せるんちゃうか?」



「ボス達のバトルがさらに洗練されるなら、頑張った甲斐もあるのさ。」



そうですよね、大好きなボス達が大好きなバトルをして笑ってくれれば

ボク達も沢山頑張れる。あのキラキラした顔を見るのが大好きなんです!

そんな話をして笑い合うこの雰囲気も、それまでとは全然違う気がします。



ヤ保全管理課ノ全員モ、ボス達ノ事ガ大好キデスシネ。

コレカラハ今マデ以上ニ、ギアステモ素晴ラシクナルデショウ。

バトルトレーナーガ減ッタ事ハ痛手デスガ、全員デ協力シテ

今暫ク人員ガ補充サレルマデ頑張リマショウ。」



シンゲン部長さんの言葉に全員が力強く頷きました。

確かにこれからちょっとの間は大変かもしれませんが、頑張ります!