2014 White Day
圧巻!ギアステ流ホワイトデー
マルチバトルの待機中、インカムから珍しい呼び出しがあり
私とクダリはお互いに顔を見合わせました。
それは、厨房の責任者が保全管理課のを呼ぶもので
その組み合わせに疑問を持ったとしても不思議ではないでしょう。
「修繕とかの依頼ならかだよね?」
「えぇ、それがとは…何か問題でも起きているのでしょうか?」
施設内でのトラブルは、小さなものであれば私達の耳には入りません。
皆様其々に優秀でらっしゃいますので、各自で処理をされて
事後報告になりますが、報告書の提出という事で私達が把握するのです。
今回の件もそのうちのひとつと思い、その話はこれで終わり。
…になるはずでございましたが、現実は違いました。
『こちら保全管理課のです。整備班の誰でも良いです、お手すきでしたら
厨房までいらしてください。あぁ、返信は不要です。以上。』
チャレンジャーが途中下車されてしまい、戻りの地下鉄乗車中に
インカムから再び流れた呼び出しに、私達はさらに首を傾げました。
「ねぇ、これってなんだか問題ありかもしれない。」
「そのようでございますね…ですがなぜ整備班の呼び出しなのでしょう?
それも、誰でも良いというのも少々疑問でございます。」
これは、流石にそのままにしておけないのでは?
私もクダリもそう思い、トレインが駅につくとそのまま厨房へ向かいました。
関係者専用のドアを開けてみれば、そこには厨房のスタッフと、
そして、呼び出しに応えた整備班の…彼はダブルトレイン担当の方ですね。
なにやら集まって、色々話をしているようでございます。
「うははは!、これ作ったヤツは相当な機械マニアだろ!
何が『ヒコザルでもわかる組立説明書』だよ!専門用語多すぎだろー!」
「あいつが素直に作ってくれた事自体がおかしいと思ったよ。
しかし…やっぱりこの組立は結構難しいのかな?
俺は使いやすさとメンテナンスの楽な物って頼んだんだけどね。」
厨房の材料置き場の前にはなにやら大きな箱…中に入っている物は
何かの装置でございましょうか?色々な部品が見えております。
そして、整備班の彼はなにやら小冊子を見て笑っておりますし
厨房のスタッフの方々は機械を見て、苦笑いされております。
「皆、こんな所でなにしてるの?
、さっきからインカム使って色々呼び出されたり呼び出したり?
どうしたの?何か問題でも起きたの?」
「あぁ、ボス達お疲れ様です。確かにインカムを使いすぎでしたね。
いえ問題は起きてませんよ。」
「整備班の方まで呼び出すのですから、何か困っておられるのでしょう?
それは、この機械についてなのですよね?」
この状況の説明を求めれば、厨房の責任者が苦笑いをしながら
前に進み出てまいりました。
「すみません、ボス達の手を煩わせる様な事じゃないんですよ。
実はから、新メニューをやらないかと提案を受けてまして
この機械はそのメニューに必要な物なんです。」
「ちょっと計画を立てていてね、先月バレンタインデーだったでしょう?
ボス達もからチョコをもらいませんでしたか?」
「うん、チョコマフィン美味しかった!」
クダリが答えれば、この場にいる全員が頷きます。
は、ここにいる職員全員に差し入れをしたという事なのでしょうか
それでしたら、かなりの数になります。作るのも容易ではなかったでしょうに。
「俺達の地方ではバレンタインデーってのは、女性がする物でね。
恋の告白以外に、職場なんかでお世話になった人達にチョコを送る
そんな習慣があるんですよ。そして、受け取った男性は一ヶ月後に
お返しをするってのが、今じゃあ当たり前になってるんです。」
「ウソ?!ボク達そんなの知らなかった!うわー、どうしよう
にお返しなんて全然考えてなかった!」
「ボス達、オレ等もそうだったんすよ。
そうしたら、からちょっと計画を立ててるからって言われたんで
全員でそれに便乗する事にしたんです。」
その様な習慣はイッシュではありませんので、慌てても仕方がないでしょう
それにしても、の計画が非常に気になりますね。
「それは今からでも便乗する事が可能でございましょうか?
私達もに是非ともお返しをしたいので、参加させてくださいまし。」
こういう計画といいましょうか、サプライズはのった者勝ちでございます!
後日、厨房より2枚の書類が執務室へ届きました。
私とクダリは顔を見合わせて、1枚に承認のサインを済ませます。
そしてもう1枚の書類を、ホワイトボードに貼り付けました。
「さて、指差し確認 準備オッケーでございますね。」
「うん!後はこれをにどうやって見てもらう…っと」
ボードの前でこれからどうしようか思案をしておりましたところ、
が書類を持って執務室にいらっしゃいました。これは好都合ですね。
「失礼しますー。黒ボス、経理の方から書類を預かってきました。
白ボス、これは車輌整備班からでブレーキシステムの交換についてですよー。
って、お二人揃ってそんな所に立ってどうしたんですか?」
書類を私達のデスクにそれぞれ置いて、不思議そうな顔をして
がこちらにいらっしゃいました。
「あのね、厨房からのお知らせを貼ってた。」
「えぇ、なんでも食堂で新メニュー追加の為の試食会との事らしいのです。
、よろしければ貴女も参加いたしませんか?」
ボードに貼られた書類を見て、の目がキラキラと輝いております。
貴女は食堂の料理のファンでございますものね。
「うわーい、新メニューとかすっごく楽しみ!参加したいでっす!!」
「わかりました、ではその様に厨房には伝えておきますので。」
日時を手帳にメモした後、足取り軽く部屋を出ていったを見送った
私とクダリはお互いに拳を突き合わせて笑い合いました。
さぁ、私達の役目はこれで終了でございます。当日を楽しみにいたしましょう。
試食会は営業時間後で、参加者は着替えてから食堂に集まりました。
「うわぁ…これがこの間の機械の正体だったんだ、すっごい!!」
「こうして見ますと圧巻でございますね。ですが、これが新メニューになれば
利潤も大幅にアップされるかもしれません。楽しみでございます。」
「両ボス、もう仕事の事を考えるのはストップです。
まずは俺等の目的を達成して、それからの話ですから…ね?」
「利潤云々については、計算済みだから安心して欲しいね。
その為に、わざわざシンオウの友人に頼み込んでタダで作ってもらったんだ。」
設備投資費がその分浮きます…っと、いけません今は仕事の事は忘れましょう。
「失礼しまー…って、うわぁ?!」
最後に食堂にこられたは、目の前の光景に言葉を失いました。
ですが、その目がキラキラと輝き、両手を組んでそれから目を離しません。
部下逹の目配せを受けて、私とクダリがの前に立ちます。
「あのね、試食会って嘘。これは、にバレンタインデーのお返し。」
「ホワイトデー…でよろしかったでしょうか?
ここにいる全員から、へのプレゼントでございます。
どうぞお受け取りくださいまし。」
そう言って、私とクダリはテーブルに置かれたチョコレートファウンテンへ
を立たせます。
「言いだしたのは俺だ。こないだホテルのランチバイキングの時に
もっと手軽に食べれたらって言ってただろう?」
「で、俺がデンジに連絡して作らせたんだが半端じゃねぇもんが届いてな。」
「そうそう、そこでオレ等がコイツの組立をして」
「オレ逹が色々仕込みを終わらせたってワケよ。
主役はなんだから、最初の一口ガッツリいってくれよな!」
厨房のスタッフがへ串に刺したマシュマロを手渡しました。
ゆっくりと溢れ出るチョコレートに差し入れてからそれを口に入れ
は満面の笑みを私達へ向けます。
「うわーい、このチョコレートがすっごく絶品です!
甘すぎずちょっとビターな感じがどの食材にもあいそう。
なんだかあんな物のお返しがこんな凄い物になっちゃって、申し訳ないです。
でも嬉しい!美味しい!うわー、とまんないですぅううう!!」
「作り手に対して、最高の褒め言葉をありがとうございます。
それに、これは今後新メニューとしてこちらでも使わせてもらうので
そんなに恐縮する必要はないですからね?
さぁ、皆さんも召し上がってください。当食堂の新メニューです!」
厨房責任者の言葉を合図にして、全員が好きな物を手に取り集まります。
「これって、フレッシュな果物も美味しいけど
ドライフルーツにしても美味しいかもしんない。」
「バゲットだけじゃなく、フルーツケーキでもよろしゅうございませんか?」
「マシュマロは外せないだろう?」
「だな!でもマカロンなんかも合うと思うぜ?」
「オレはこのミニサイズのアメリカンドッグが気に入った!」
「衛生面を考えたら二度付けはさせねぇほうが良いだろうな。」
それぞれが色々な感想を述べており、それを厨房のスタッフたちは
聞き逃す事なくメモにとっておりますので、改良点を検討してるのでしょう。
ですが、用意された食材が全て合うものばかりなのは流石でございます!
その後暫くして、食堂の入口前に
《 新メニュー 二度付け厳禁!チョコレートファウンテンセット 登場! 》
とポスターが張り出されると、お客様の評判も良く、あっという間に
当ギアステ食堂の人気メニューとしての地位を確立したのでございます。
当作品のお持ち帰りはリクエストしてくださった方のみですので
どうぞご了承の程、お願いいたします。
ホワイトデー企画にリクエストいただいたアカシア様へのリクエスト作品です。
長編設定ギアスて職員さん逹の日常っぽいお話という事で
長編でもちょこちょこ登場する整備班と厨房スタッフの皆さんとマスター逹で
保全管理課の主任プレゼンツな計画にのっかりました。
甘さの欠片もないけれど、これも日常の醍醐味って事にしてください…(遠い目)
チョコレートファウンテンはシンオウの某ジムリーダーさんが作りました。
機械マニアと言えば彼しかいないでしょう(笑)
チョコレートファウンテンの具材は実際に管理人が食べた事のあるものです。
ミニサイズのアメリカンドッグ…これはチビのイチオシでしたが
管理人的には…ゴニョゴニョ…でしたw
リテイクはいつでも受け付けておりますよー!
このような作品になりましたが、どうぞご笑納くださいませ。
アカシア様、企画参加本当に有難うございました!
また何かありましたら、どうぞ参加してくださいませ。(平伏)