2014 White Day------温もりを閉じ込める。

2014 White Day

温もりを閉じ込める。



「良いお天気に恵まれて良かったですねー!
皆、出ておいでー。んで、好きに遊んでいいからね!」

レジャーシートを敷いて、荷物を置いてすぐにはポケモン達を出した。
ボクも遊んでおいでってポケモン達を出す。
の子達とボクの子達は、皆仲良しだからあっという間にどこかへ行った。

、昨日遅くまで仕事だった。大丈夫?疲れてない?」

「平気ですよー。つーか、休日出勤にならなくて良かったです。
むしろ今のこの状況でリフレッシュさせてもらいます!みたいな?」

ポットからコーヒーを注いでボクに渡しながら笑ってるけど
ちょっと顔色が良くないかもしんない。

今日は休日で、ボクとはヤグルマの森のちょっと奥まった所で
ピクニックをしてるんだけど、言い出したのは

『ちょ、白ボス!この記事なんなんですか?!』

ゴシップ誌を片手にボクの所にが来たのは10日位前
雑誌には、

〈白のサブウェイマスター、恋は順調?バトルの行方を探る!〉

って、見出しと一緒にボクとがレストランに入る写真が載ってた。
あー、バレンタインデーだから動くかなと思ったら、やっぱりだった。
これは予想範囲内だし、オッケーだよって言ったんだけど、ってば

『いや、私の予想範囲内じゃないですしー。ってかあの食事って
バレンタインだからとか気付かない私を殴りたいです。
そだ、ちょうど今度の14日も休みですよね?
私達のいた所では、バレンタインデーのお返しする日なんですよ。
だから私に全力でお礼返しをさせてください!』

こういう律儀な所がらしいって、笑っちゃった。
バレンタインのお返しは、あの日にボクの部屋で十分もらったんだけどね。
おっと、これはボクだけの秘密だった。

レジャーシートの上に座って空を見上げれば
柔らかな日差し、風もほんわかと暖かくてすごく気持ちがいいな。

「たしかにリフレッシュするにはいい場所かもしんない。
今日は二人でポケモン達と一緒にのんびりしようね!」

休みの日を二人きりでこうやって過ごすのはホントのデートみたいで
なんだか嬉しい。もそう思っててくれればもっと嬉しいんだけどな。
暖かなお日様を浴びて、なんだかちょっと眠くなって欠伸を噛み殺す。
だけど、にはバレちゃってクスクスって笑われちゃった。

「クダリさん達も昨夜ってか、日付で言えば今日ですね。
遅くまでお仕事してたから、まだ眠たいですよねー。
そう思って、実はいいものを持ってきたんですよ!」

そう言って、大きめのスポーツバッグみたいなのから取り出されたのは
二枚のブランケットだった。
一枚をボクに渡すと、自分は寝転んでからもう一枚のブランケットをかける

「お昼ご飯にはまだまだ時間がありますし、寝ちゃいましょう!
ここは普通の人には入れない場所だから、安心して寝れますよ?」

なんでも、ここはビリジオンのテリトリーなんだって。
そんな所でピクニックとか良いの?ってビックリして聞けば
問題なし、オッケーとか言っちゃうし…ほんとってば大物だよね。

折角だからボクもの真似して寝転ぶ。
一応お腹にブランケットをかけて、空を見れば雲がゆっくりと流れていた。
あー、こんなにのんびりするとか久しぶりかもしんない。
木々を揺らす風の音を聞きながら目を閉じる。
遠くでは大好きなポケモン達の遊ぶ声、そして隣には大好きな人
こんな穏やかな時間の使い方もあるんだなって、すっかり忘れてた。

しばらく目を閉じてこの状況を楽しんでたら、小さな寝息が聞こえ始めた。
目を開けて、隣を見ればがなんだか幸せそうに微笑んで寝てる。
寝返りをうって、の方を向いてその様子をじっと見る。

コロコロと表情を変える黒い瞳は閉じられていて、うっすらと開いた唇が
いつものと違って凄く大人に見えた。
こっちを向いて寝ているの手がブランケットから出ているから
ボクは起こさないようにそっと自分の手を重ねる。
普通の女子職員よりずっと酷使されてるはずの手はそれでも滑らかで
ボクの手の中にすっぽり収まるくらいに小さかった。

、寝ちゃってる?」

そっと声をかけてみたけど、返事がない。
きっと今日のお弁当作るのに早起きしてるんだろうな。
昨日帰ったのだって、日付が替わってからだし、疲れてるはずなのに。
ボクとの約束の為にって、頑張ったが可愛いくて仕方がない。

「これで付き合ってないんだもんな…。」

ついつい口から愚痴が溢れちゃっても仕方がないよね。
だって、ボクはかなりアプローチしてると思うんだ。
それでも、はボクを見てくれない。
この前から、ちょっとだけボクを友達って感じじゃなく見てるっぽいけど
それだって、ボクの思い過ごし?って思う位の僅かな変化だ。

焦りは禁物ってわかってる。それでも時々今の関係をぶち壊して
力尽くでもいいから、ボクだけのものにしたいって気持ちもある。
今の、陽だまりの中にいるような穏やかな気持ちも好きだけど
ボクの心の中にはそれだけじゃ足りないって叫ぶもう一人のボクもいるんだ。

握ってた手を離して、状態を少し起こして頬杖をつく。
ったら、ボクのそんな気持ちも知らないで気持ちよさそうに寝てるし。
人の気も知らないでって、こういう事を言うんだろうな。

ボクがそんな事を考えていたら、急にの身体が淡く光って浮かび上がる。
そして、背後に気配がして振り向けばのポケモン達が全員揃ってた。

「ネイティ?」

ネイティの身体も淡く光ってるから、これってテレキネシス?
フワフワ浮いたの身体はゆっくりとボクの腕の中に降ろされた。
これって、どういう事?どーして、ネイティがこんな事をするの?

ビックリしたままネイティ達を見ていれば、色違いのリザードンが
傍に置いてあった、ポケモン達のご飯やお菓子の入ったバスケットを持つ。
ルカリオが、落ちちゃったブランケットをに優しくかけ直す。
そして、ハピナスがムウマを抱っこしてこっちを見てる。
ネイティは更にの背中を押して、その身体をボクにくっつけさせる。

「ねぇ皆、これってボクの事応援してくれてるの?」

その行動は、そうとしか考えられないんだけど、口に出してみる。
そしたら、皆がボクを見て頷いた。
リザードンとルカリオなんて、ボクに親指立ててるし。

「うわ…すっごく嬉しいかもしんない。」

腕の中のの身体を抱きしめるボクを見て、皆が満足そうに頷くと
そのまま、どこかへ行っちゃった。
これは、二人っきりにさせてくれたって事なのかな?

のポケモン達はがすっごく好き。すっごく大切にしてる。
そんな子達が、ボクをのパートナーとして認めて応援してくれてるんだ。
これはすっごいパワーをもらったかもしんない。
柔らかな身体を抱きしめて、その温もりを少しでも逃がさないように
ボクはを腕の中に閉じ込める。
どうしよう、今すっごく嬉しくって、笑いたくなってきちゃった。

、キミのポケモン達はボクを認めて協力してくれてるよ?
もう逃げ道なんてないよ。完全に追い詰めたからね。









当作品のお持ち帰りはリクエストしてくださった方のみですので
どうぞご了承の程、お願いいたします。

バレンタイン企画に参加いただいた烏鸞様へのサプライズ企画リクエスト作品です。
キリ番クダリさん設定のその後のデートっぽいもの…またかのピクニックです(苦笑)
管理人、お洒落なデートってあんまりわからないから!
夜からデートならともかく、朝からデートとかって、どこ行くの?何するのー?(笑)
今回はクダリさんがウダウダしてますが、すっごい応援もらって復活しちゃいました。
えぇ、準備オッケー、目指すは勝利!です。ルール?恋愛にそんなもんあるわけがない!
安全運転?暴走しなきゃ恋じゃねーよ、ねーわ!
出発進行したクダリさんがどうなるかなんて、怖くて想像ができません。
天使じゃないよ!堕天使?いや、語呂的に言えばペテン師?いっそペ天使でオッケー!(笑)
リテイクはいつでも受け付けておりますよー!
このような作品になりましたが、どうぞご笑納くださいませ。

烏鸞様、企画参加本当に有難うございました!
また何かありましたら、どうぞ参加してくださいませ。(平伏)