2014 Valentine Day------Sweet Trap

2014 Valentine Day

Sweet Trap



「畜生…あの連中、明日ギアステに行ったら殴る。全力で拳を叩き込む!」

怒りに任せて、ソファーの横に置いてあるクッションに拳を叩き込む。
その音にビックリしたバチュルがソファーから落っこちた。
うわわ、ゴメン!バチュルに罪は無い。あるのはあいつらだ!

、明日は休み。だから殴るのは明後日になる。
つーか、物騒だしが殴ったら病院行き決定だからやめて?
それに、今のせっかくの可愛い服装も台無し。」

困った顔をしながら、私にサイコソーダを出したクダリさんは
きっちりと結んでいたネクタイをゆっくりと外しながら言った。

事の始まりはクダリさんに誘われて、高級レストランに行った後
私のライブキャスターに入ったメールからだったりする。

『今、お前ん家でビデオの上映会中。オールナイトの予定だから帰って来るな。
ちなみに、内容は超過激なAVだから参加は不可だ! ──』

腐れ上司と仲の良い鉄道員さん達が集まって、そんなものを見るなと
正座させて説教したくなった私は悪くないと思う。
頭を抱えた私の隣にきて、その文面を見たクダリさんの笑い声が
レストラン中に響き渡って白い目で見られたよ!

「お風呂の準備したから、先に入って?
ボク、これからポケモン達にご飯をあげて体調チェックするから。」

「んじゃお言葉に甘えてお先に使わせてもらいます。」

ごゆっくり!という声を背中にうけて、バスルームに向かう。
ふとボックスの上を見れば、着替えにと置いてくれたんだろう
ロング丈のTシャツがあった。

「いくらなんでも、この状況は不味いよねー。」

シャワーで化粧を落としながら、思わず呟いちゃったよ。
だって、私とクダリさんはただの友達なんだもん。

以前カップル限定のスウィーツを食べた時にマスコミに騒がれて
その後、クダリさんがマスコミを黙らせたいからって事で
私に熱烈片思い中だから、横から邪魔すんなって言ったんだよね。
こんなのが見つかったら、また騒がれちゃうんじゃないだろうか…

「まぁ、なる様にしかならないけど…どうしよっかねぇ?」

湯船に浸かって、そんな事をウダウダと考えてしまった。


******************************



ポケモン達にご飯をあげて、体調チェックを終わらせてから
それぞれボールに戻した後、ボクはソファーに身体を投げ出した。

静かなリビングにバスルームからのシャワーの音が聞こえる。
うわー、なんだかすっごく緊張してるかもしんない。

マスコミに騒がれるのが嫌で、片思い中だからそっとしておいてって
ボクがそういった記事が雑誌に掲載されると
はそれを片手にボクに詰め寄ったんだよね、何言ったんですかー!って。

『友達って言っても、マスコミなんて信じてくんない。
それだったら、ボクが猛アタックしてる最中だから邪魔するなって言った方が
大人しくなるし、それ以上の取材とかも来なくなる。
悪いと思ったけど、だって周りで騒がれるのは嫌でしょ?』

ボクがそう言えば、渋々って感じで納得してくれたからホッとした。
それからも一緒にご飯に行ったり、スウィーツ巡りしたりって
ボク達の付き合いは前と全然変わんない。

は気づいてないのかな?今日はバレンタインデー
イッシュでは男の人が女の人にプレゼントしたりするんだよ?
今日、ご飯に誘ったのはその為なんだよ?

ライブキャスターのメール欄を開いて、さっき届いたメールを見直す。

『お持ち帰りさせてやるから頑張れ!  ── 』

あの騒動の後、に呼び出されて本気か?って聞かれたから
すっごい本気だって言ったら、それじゃ協力してやるって言われた。
それからは色々の好みとか、いっぱい情報提供してくれて
すっごく助かってるけど、今回はやりすぎだと思う。

急ぎ過ぎるとはボクと距離をとろうとする。
それがわかってるから、中々動けないのが現実なんだよね。
あー、なんでここまで悩まなくちゃなんないかな!

急にバスルームの方で鈍いけど大きな音がして
色々と考え事してたボクは現実に戻された。

?」

バスルームのドアの前に立って声をかけたけど、返事がない。
どうしたんだろう?思い切ってドアを開けてみれば、が倒れていた。

「ちょ、!どうしたの?大丈夫?!」

ボクが着替え用にって用意したロングTシャツを着た
すっごく色っぽかったけど、今はそんな事言ってらんない。
慌てて抱き起こしてみたら、顔だけじゃなく身体もすっごく熱い。

「すみ…ませ…のぼせちゃ…いました…。」

「あー、しゃべらないで!立てる…わけないね。ちょっとゴメン。」

抱き上げてそのままリビングのソファーに寝かせる。
キッチンに行ってボウルに氷水を作ってタオルを浸してから絞る。
そして、グラスに氷を入れておいしい水を注いで戻ってから
の上体を起こして口元へグラスを持って行くけど、うまく飲めないみたい。
とりあえず、額に濡れたタオルをのせる。

「こんなになるまでのぼせるとか、なにしてたの?」

「うー、色々…なんだか考えてたら結構時間が経ってた…みたいな?」

僕の視線から逃げるように背けられた顔はのぼせただけじゃない赤みがさした。
…ちょっと待って、これって…ボクの事意識してる?

「身体もあっついし、ほっぺたもすっごく真っ赤!大丈夫?」

ボクはそれに気がつかないフリをして、ほっぺたに触ったら
身体がビクッて跳ね上がった。うん、これは間違いないと思う。
ボクを友達じゃなく、一人の男の人だって意識してくれてる。
うわー、この状況なんだけど、すっごく嬉しいかもしんない!
そのまま、唇に指をあてれば、脱水を起こしてるからかカサついてる。

、脱水起こしてる。自分じゃ飲めないみたいだから
ボクが飲ませる…ちょっと…ゴメンね?」

グラスの水を口に含んで、ボクはそのままウランの唇を塞いだ。
ビックリして、何かを言おうと開いた口の中へゆっくりと水を移す。
身体が思う様に動かせないのをいい事に、それを何度か繰り返す。

「…っ…はっ…あ…」

すっごく色っぽい吐息がの口からこぼれる。
最後に氷を含んで、口移ししてから身体を離した。
これ以上すると、ボクが色々止まらなくなる。我慢したボクは偉いと思う。

「…そろそろ動けそう?」

今のは医療行為みたいなものだよって感じを装って、普通に話しかける。
ここが大事。そうじゃないとはこれからボクの事警戒する様になる。
それだけは絶対に避けたい。

「うー、すみません…。うわー、なんだか色々恥ずかしいんですけどっ…。」

うん、ボクが平気な顔してるから、もそれに合わせてるね。
自分だけ意識してると思ったら、色々この状況じゃ不味いと思ってるはず。
だけど、そんな事はお見通しなんだよ?
戦略と先読みが得意な、ダブルのサブウェイマスターを舐めないで欲しい。

「うん、気にしないで?ボクこれからシャワー浴びてくるから
動けるようだったら、ちゃんとお水飲んでね。」

額に置かれたタオルを取り替えてから、ボクはシャワールームに向かう。
頭から冷水のシャワーを浴びて、とりあえず火照った身体を冷ます。
ボクだって健康的な男だもん、あんな状況で普通でなんていられないってば!

ゆっくりめに浴びたシャワーを終わらせてリビングに戻れば
はそのまま眠っちゃったみたい。
テーブルの上のグラスが空になってるから、ちょっと安心した。

グラスを下げるついでに、グラスにサイコソーダを注いで
リビングの反対側のソファーに座ってを見る。
そういえば、が言ってた。
は爆睡するとちょっとやそっとじゃ起きないんだって。

時間をかけてサイコソーダを飲み干して、もう一度をみる。
うん、これは爆睡してるっぽい。
ボクは立ち上がって、の身体を抱き上げたけど起きる気配が無い。
そのまま寝室のベッドの上に降ろしても、は眠ったまんまだった。

ロングTシャツの、大きく開いた襟元から胸の谷間が見えるとか反則!
そっと頬に触れてみれば熱は引いたみたい。
でも、この肌触りってか凄い。しっとりと吸い付くようなキメの細かさは
こっちの女の人とは全然違う。

「ホントは一緒に寝たいけど、そうするとは逃げちゃうよね?
だから我慢するけど、ボクは絶対に逃がさないからね。」

鎖骨の下に唇を這わせてキツく吸い上げると、割としっかりと跡がついた。
これは多分暫くは取れないだろうな。
キスマークを指で触れてから寝室を出て、ボクはソファーで寝る事にした。

翌朝、寝室から出てきてソファーで寝てる僕を見た
すっごい勢いで謝ってきた。
気にしないでって笑って言ってから、二人で朝ご飯を食べて。
律儀に食器をキチンと洗ってから、は部屋に帰っていった。

さて、これからどうする?
今の感じだと無かった事にしようとしてるみたいだけど、そうはさせない。

休み明け、朝礼が終わって執務室に戻ってから
いつもの様に皆でコーヒーを飲んで、それから仕事にかかる。
はいつもと変わらない感じで、ホワイトボードのスケジュールを見てたけど
はボクを見て、なんだかニヤニヤしていた。

ダブルの待機要請が来たから執務室を出たときに、一緒にも出てきた。
二人で並んで歩いていて気がついたんだけど、…様子がさっきとは違う?

「えっと…クダリさん、つかぬ事ををお聞きするんですけど
バスルームで私が倒れている時に、どこかに身体をぶつけてたみたいですか?」

「え?ボク慌ててたから気がつかなかった。、どこか怪我したの?!」

色々とあーとか言った後、ボクと視線を合わせないで聞いてきたから、
ボクはビックリしたって感じの口調で返事をする。

「いやいや、怪我とかしてないです、問題なしですー。
なんだかちょっとぶつけたみたいで痣になってるけど、痛くないですから!」

そういって、鎖骨の下を服の上からおさえて一人でなんだか頷いていた。

それじゃ、私はこっちなので!と行って別れたの後ろ姿を見送る。
そっか、多分は気がついてるんだろうな。
ボクは歩きながら、口元がいつも以上に上がるのを我慢できなかった。

、痣になるくらいぶつけたんだったら痛くないのは変でしょ?
ボクに聞いてきたって事は、その痣がどうしてついたのかって
わかってるんじゃないのかな?でも、ボクは言うつもりはないからね。

こうやって、少しずつボクを意識させて
の気持ちをボクに向かせてあげる。逃がさないから覚悟してね!









当作品のお持ち帰りはリクエストしてくださった方のみですので
どうぞご了承の程、お願いいたします。

以前リクエストしていただいたこちらの設定で
長編クダリさんと平社員さんのその後甘という、烏鸞さまのリクエストでございます。
なんだろう、クダリさんがあざといよ!超絶に策士だよ!天使はどこー?(笑)
しれっとした顔をして、さりげなく手を出してるのは流石だと思う。
ホントはもっと色々したかんだろうに、よく我慢した、偉いと褒めてあげよう!(笑)
周囲の応援体制もバッチリです。
ちなみにノボリさんはこの時、課長と主任のビデオ上映会に参加してます。
▲ 「私、この様な物は…(汗)」
課長「ノボリはどっちが好みだ?俺はくびれがねぇと萎えるな。」
主任「そこはやっぱり乳だろう?デカすぎも駄目だ、美乳だよ美乳!」
▲ 「はぁ…ですが、両方揃っていれば、尚よろしいのではございませんか?」
課長&主任「(こいつ、理想高すぎじゃね?)…ですよねー…」
きっと、こんなやり取りがされてたと思います!(笑)
このような作品になりましたが、どうぞご笑納くださいませ。

そして、サプライズプレゼントを押し付けさせて頂きます!
一ヶ月後のホワイトデーですが、こちらも企画を用意してありまして
バレンタイン企画に参加して頂いた方全員に、同設定での逆バージョンor逆視点での
ホワイトデー用のお話をご用意いたしますので、そちらもお受け取りください。
その際、内容変更のリクエスト等についても承りますので、お気軽に連絡をくださいませ。

烏鸞様、企画参加本当に有難うございました!
また何か企画する時がありましたら、どうぞ参加してくださいませ。(平伏)