2014 Just Marriage!------Addicted to You 〜キミに夢中

2014 Just Marriage!

Addicted to You 〜キミに夢中



「Helloー!モウ仕事は終わって…ないとか、ふざけてるノカナ?」

ノックもなしに執務室に入ってきたエメットの開口一番がこれだ。
マルチバトルのホームでのチャレンジャーが起こしたトラブル処理中の
両ボスの逆鱗に触れても仕方が無ぇだろう。

「そっちは仕事終わったかもしんないけど、こっちはこっちの事情がある。
そんな事も見て分からないとか、ふざけてるのはどっち?」

「この時間にいらっしゃったのなら、明日は休みなのでしょうね?
こちらもその予定でございましたが、休日返上でございます。
えぇ、貴方の奥様もですからね?ざまぁ見ろ!!でございます。」

「…何ソレ?ボクそんな事から聞いてないヨ!」

いつもの白ボス風なスマイルが消えて、黒い兄貴ばりの
不機嫌な顔をしたエメットを見て、ボス逹は少々溜飲を下げたらしい
溜息をつきながら、事の顛末を説明していた。
ホーム内での痴話喧嘩がポケモンバトルに発展しちまったんで
施設にも被害が出てちまった。もっともがガッツリ報復はしたけどな。

「…と、いう訳でございましてはその後修繕作業にかかりきり
えぇ、それはもう鬼気迫る表情でございましたよ?」

「多分もうすぐ終わると思う。午後休憩もしないで頑張ってる!
エメットが今日来るのって、も知ってたんでしょ?
だからあんなに必死になってるんだと思う。」

「…I See…了解ダヨ。それじゃ待ってる間、暇なのも嫌ダシ?
クダリ、その書類貸して。データー入力してあげるヨ。」

「…ありがと。せっかくの休日で楽しみにしてたよね?」

すっかりしょげかえったエメットに、流石に少々同情しちまったし…
がデスクから立ち上がり、コーヒーを手渡した。

「エメット、今やってる場所が終われば今日の分の仕事は終わる。
明日も午前中は待機になるから、午後出勤にしておいた。
それ位しか時間の調節をしてやれなくてすまないな。」

その謝罪にエメットは目を見開いてから、ゆっくり首を振って微笑む。
いつも顔に貼り付けてる、人を小馬鹿にした様な笑い方じゃねぇソレに
俺逹だけじゃねぇ、ボス逹も驚いた。

「元々イッシュでの仕事が残ってるノニ、押し切って結婚したのはボク。
が仕事をどれだけ大事にしてるかナンテ、わかってるヨ。
ボクは仕事をしてる時の格好良いも大好きダカラネ!」

エメットとが恋人同士になったのにも驚いたが
その後、エメットはすぐに結婚を口にし始めやがったんだ。
色々とから相談されて、インゴも交えて話合った結果
エメットに半分以上押し切られて、遠距離恋愛ならぬ遠距離結婚なんて
考えられねぇ様なふざけた状態になったんだ。
あん時のエメットの口撃ってぇか勢いは、流石の俺も何も言えなくなった。

「失礼しますっ!課長、今日の分の作業日報と明日の休日出勤の書類と
明日の作業工程表でっす!。あーエメットさんごめんなさい、実は…」

「Stop!話は聞いたヨ。明日も仕事なんデショ?」

帰り支度を済ませて、ドアを蹴破る様な勢いで入ってきた
に書類を叩きつけてから、エメットがいる事を確認すると
困った顔をして謝ろうとしたんだが、それをエメットは止めた。

「結婚する時に言ったデショ?は仕事を優先させて良いヨッテ。
ボクのワガママを通したんだから、お互い様。気にしちゃ駄目ダヨ?
ソノ格好はもう帰っても良いんダヨネ?」

エメットはの頭を撫でて笑った後で、に帰宅の確認をとって
二人仲良く帰っていったんだが、残された方…特にボス逹が考え込んじまった。
それが気になっちまったんで聞いてみると、二人共同じ事を口した。

「黒ボスも白ボスも何を考え込んでるのかな?」

「あ…うん、あのね、なんだかエメットがを縛り付けてる?
だって、こっちに仕事が残ってるのわかってて、それでも良いからって
も押し切られちゃった感じだった。」

「正直、私にはインゴとの方が親しげに見えました。
ですが、いつのまにかエメットがと恋人同士になっておりましたよね?
彼等の間に何かがあって、それでエメットは結婚を急いだのでは?と…」

「インゴも一緒になって結婚の話をした時の事を、思い出して欲しいぞ。
むしろ、エメットを援護してたのを二人は忘れてるだろう?」

「「あ…」」

どうやらもエメットの援護に回るみてぇだな。
まぁ、俺もエメットの考えてる事がわかるから言わせてもらおうか。

「確か白ボスはエメットの女癖にダメ出ししてたね。
黒ボスも、離れている間にエメットが浮気をするのが目に見えてるって。
だけど、それは過去の事でと出会ってからじゃないよね?」

「確かに、と…ってか、三人と知り合ってからは
エメット、めんどくさいって言ってそーいう事しなくなった。
でも元々を見てるボク達は、またやるんじゃないかって思ってる。」

「それについては私も危惧しております。」

ったく、アイツはどんだけやらかしやがってたんだ?
だが、その理由については俺もも見当がつくから反論させてもらう。

「俺はそうは思わないよ。エメットにとって結婚は距離なんて関係ないんだ。
夫として自分が、妻としてが存在する事だけが意味をもつんだろうね。」

「二人共、人は変わる事ができる。それはエメットにも言える事だろう?」

俺達の言葉にどこかまだ異論がある顔をして、二人は黙り込んじまった。
その後、二人が良いならそれで問題ねぇだろうと結論づけてこの話は終わった。
いや、終わったと思ったんだがそうじゃねぇんだよな。

翌日、午後からエメットとは二人揃ってギアステに来た。
荷物を持っているから、そのまんまエメットは帰るんだろう。

執務室で、コーヒーを飲みながら出来上がったボス逹の書類を
各部署ごとに仕分ける手伝いをするエメットは、いつもと違っていた。

「エメット、目が赤い様でございますが寝不足でございますか?」

「ノボリ、それってワザと聞いてる?新婚さんにそんな事聞くのは
間違いだとボクは思う。」

「んなっ…!私はその様なつもりで言ったのではございません!」

「Hmm…半分位はその通りダヨ?残りの半分は違うケドネ。」

「…リア充は爆発すれば良い…ボク、エメットにマルマインぶつけたい。」

「それでは私はビリリダマで…えぇ、爆発しやがれ!でございます。」

「二人共酷くナイ?
の寝顔見てたら飽きなくってサ、ずっと見てたダケ。
ホントにがボクの奥さんになったんだなってネ。
横で安心シチャッテ、幸せそうに寝てる顔見てタラ…ボクもHappyにナッタ。」

そう言って笑うエメットの顔はマジで幸せそうで、見てるこっちも
この結婚は間違いじゃねぇんだと思う位だった。

「ちゃんとコッチでの仕事を終わらせてからッテ、は言ったケド
ボクは無理を押し通してデモ先に結婚して良かったヨ。
離れてテモずっとボクのここに居続けテル。それはこれからもネ。」

そう言って自分の胸を指差してから、エメットはカバンを持った。
気が付けば、ボス逹の出来上がった書類全部の仕分けが終わってる。

「ノボリもクダリもボクが変わってビックリしてるデショ?
デモ、これだけは言っておくヨ。
ボクは恋人なんて曖昧な関係じゃ嫌ダッタ。
だから誰からもはっきりわかる関係が欲しかったんダヨ。」

「ですが、それではを縛り付けてるのではございませんか?」

「うん、それってエメットのワガママだと思う。」

「二人共ホントに酷いヨネ!確かにそれもあるケド
だってボクを縛り付けてるんだカラネ。
心だけじゃ無い、身体もギュウギュウに縛り付けちゃったんダカラ。
責任とってもらわなきゃデショ?」

意味が分からねぇって首を傾げてる両ボスに向かって
自分の口元に人差し指を当てながら、ニヤリとエメットは笑った。

が凄すぎて、ボク他の女の子に迫られテモ反応しないんダヨ。
だから、今はボクと同じにしたくて頑張ってるヨ!
二人トモそう言う事ダカラ、もっとに休みをあげて欲しいナ?」

「貴方と言う人は…その様な事をはっきりと言わないで下さいまし!」

「…やっぱりエメットは変わらない。
ボクの為に、エメットだけ爆発させたいかもしんない。」

「何とでも言ってヨ。早くもボクにメロメロにならないカナ?
いっそ薬トカ使っちゃおうカナ!でもそれはボクのPrideが許さナイシ…」

とんでもねぇ物騒な事を呟く目がマジで、俺もボス逹もドン引いた。
まぁが愛されてるってのは、わかりきってるから良しとするが
あいつを泣かせたら俺ももこいつらもタダじゃおかねぇからな!










長編設定で、ユノーヴァのエメットさんとイッシュの平社員さんの
長距離結婚というか、奥さんの単身赴任状態なお話です。
通い妻ならぬ通い夫してるエメットさんは奥さんにベタ惚れ状態ですね!



                         -2014.6.12-