10000HIT&サイト1周年合同企画 課長のとある一日

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課長のとある一日




目覚ましのアラームがけたたましい音をたてて俺を起こそうとしてるんだが
気合を入れてボタンを止めたらおかしな音がしたから壊れたかもしれないな。
そのままの姿勢で二度寝を決め込もうと瞼を閉じた時に指先に軽い衝撃が走る。
無視して更に寝の体勢に入るとその衝撃が少し強くなった。

「………わかったよ、起きる。」

「バチュ!」

衝撃の元は今俺の指先にしがみついてさらに強めのでんじはを出そうとしていた。
流石にこれ以上されて麻痺状態になるのは洒落にならないから起きる。

正直1時間位しか寝てない。自業自得っつうか、
原因はキャメロンとカズマサと飲み明かしてたからなんだが
自分達が休みだからって付き合う俺の身にもなれっつーんだよ!

朝飯はめんどくさいから近くの24時間のデリで買うことにして
ポケモン達に食事を与えながら体調をチェックした後で
身支度を整えて出勤するんだが…

「なぁ、そろそろボールに戻らないかバチュル。」

「バチュチュ!」

こいつはボールに入るのがどうやら好きじゃないらしく、いつも俺にくっついている。
だけど、一般の場所でポケモンを出したままっていうのはマナー的にアウトだ。
それを何度も言ってるんだが、肩口に乗ったバチュルは嫌々と駄々をこねて
そのまま俺の髪の毛の中に潜り込んじまった。
ちょっと待て!俺の髪は見た目と違って柔らかいから絡まりやすいんだぞ!!

「バチュ?!バチュチュー!」

案の定、バチュルは身動きがとれなくなったらしい。

「いでででで!暴れるな、余計に絡まるだろう!!
あーもうめんどくさいからこのまま仕事に行くからな!
向こうでクダリのデンチュラになんとかしてもらうぞ?」

「チュー…」

暴れても無駄だと悟ったバチュルは、顔を出した状態で大人しくなった。
カバンを持って玄関を出るときにチラッと鏡を見たんだがこれは……

「うはははははは!!バチュルがまるで髪飾りみてぇじゃねぇか!」

…っ、そんなに笑っちゃ…って笑うよねー!
あはははは!でもすっごく可愛い!写メ撮るからこっち向いてー!」

こめかみのちょっと上位の位置で顔を出してる奴に
大ウケして息もできないってか?ついでに両ボスも机バンバン状態だ。
当の本人…つうか本虫?のバチュルはわけがわからないって感じで首を傾げ
その様子に連中は更に大笑いする始末だった。

「白ボス…こいつをどうにかしないと俺は仕事にならないんですが?」

「アハハ!はー、ゴメン。えっとデンチュラ、の髪にからまってる
バチュルを外してあげて?、髪ちょっと痛むけど良い?」

「この状況から解放されるんだったら、ハゲる以外なんでも有りなんで。」

デンチュラが器用にバチュルを開放した後の俺の髪は静電気のせいで
爆発しまくってさらに連中の笑いのツボを刺激したらしい。
こんな状態で配線のチェックなんてしたら大変な事になっちまうから

「バチュル」

指先をバチュルに差し出せば、意味がわかったらしい
喜び転げる勢いで俺の指先に飛びついた瞬間乾いた音がして俺の爆発頭が直る

「チュー!」

思いがけないご馳走に満足したのか、そのまま今度はおとなしく俺の肩に乗り
そのまま食後の睡眠を満喫するつもりなんだろう。

「バチュルはが大好きなのでございましょう。
すっかり甘えん坊になって、おくびょうな性格とはとても思えませんね。」

「まぁ、バトルではしっかりその性格が出てますから問題ないです。
それじゃ、気を取り直して業務を開始しますんで失礼します。」

両ボスに挨拶をしてから、執務室を後にして現場に向かう。
ホームの片隅に脚立を下ろし、天井の点検口を開けて中に入る。
既にスタンバイしていたイトマルが慣れた様子で仕事をする場所に
ライトを設置して明かりをつける。それが終わるとバチュルを受け取って
そのままどこかへ行っちまった。いつも思うがどこに行ってんだろうな?

昼休憩が近くなると頭の上にバチュルを乗せてイトマルは戻ってくる。
仕事始めと同じ様にライトを消してから俺の頭の上に乗ってそのまま作業部屋へ
昼飯を食堂で摂った後、作業部屋で遊んでたイトマル達をつれて屋上の温室へ
ボールからミジュマルとカイリューを出してそれぞれに好きにさせる。

ベンチに座っておいしい水を飲みながらポケモン達を見ていれば
ミジュマルは池で他の水タイプと一緒に楽しそうに遊んでいるし
カイリューはクダリのオノノクス(♀)となんだか良い感じに寄り添ってる
イトマル達は他の虫ポケモン達と温室の天井に登って、いとをはくを使い
毎度お馴染みの凄ぇ蜘蛛の巣?を作り上げるのに夢中になっている。
あの蜘蛛の巣は休み時間が終わったあとでチラーミィが掃除してくれるから
連中は思い思いの理想の巣を作るのに夢中になるんだよなぁ…
チラーミィが上を見ながらワクワクして待機してるのを見て笑ってると

「カブッ!」

「キバッ!」

不意に作業ズボンの裾を引っ張られて下を見れば色違いのポカブとキバゴが
俺に向かって満面の笑みで手を振っていた。
の手持ちのこいつ等は、人懐っこくて俺を見かけると必ず挨拶に来る。

「おっす!お前等もいたのか、俺の事はいいから遊んでこいよ。」

それぞれに頭を撫でてやれば元気よく返事をしてどこかへ行っちまった。

温室の至る所でこうやってポケモン達の元気な笑い声が聞こえる。
それを聞いてるこっちも仕事の疲れなんてあっという間に無くなっちまう。
ここは俺の手持ちだけじゃない、俺自身のお気に入りの場所でもある。
ベンチから芝生に座り直してのんびりしてたんだが、時間が来たから
カイリューとミジュマル、バチュルをそのままここに残して
イトマルを呼んで午後の仕事を再開する。

午後休憩の後、俺は殆ど書類業務に取り掛かるから
イトマルを温室に預けて、ツナギから作業服に着替えて執務室へ入る。

「ただ今戻りました。両ボス、それっての子達ですよね?」

両ボスがそれぞれ自分のデスクで仕事をしてるんだが
白ボスの頭の上にはネイティ、黒ボスの膝の上にはリグレーが
それぞれ当たり前の顔して陣取ってる。

おかえり!は作業部屋で材料の加工?してるみたい。」

「えぇ、なので退屈そうにしておりましたので連れてきました。」

人間と色々あったこいつらだが、両ボスには特別に懐いている。
一番懐いてるのはマスターのなのは当たり前で
それ以外の人間には未だに警戒心をむき出しにするんだが

「ネイティ、ちょっと動かないで?サインが変になっちゃう!
そうそう、そのままじっと出来る?うん、良い子!!」

「リグレー、眠いのでしたら応接室のソファーに行きますか?
あぁ、違います!お邪魔だなんてとんでもございません!!
ふふっ、私の膝でよろしいのでしたらいつでもお貸しいたしますよ?」

ボス達がマスターだって言っても誰も疑わない位の懐きっぷりだな。
甘えられてる両ボスもすっかりメロメロ状態で、こんな姿は
トレインのチャレンジャーには見せられないと思うぞ?

書類作業の合間に他部署との打ち合わせをしたりして就業時間が終わる。
温室にポケモン達を迎えに行けば、俺を見つけると皆一斉に駆け寄ってくる
カイリュー、お前が甘えん坊なのはしってるがその勢いでこられると
俺が簡単に吹っ飛びそうになるからやめろ!
それぞれをボールに戻し…バチュルは相変わらずボールに入るのを嫌がって
俺の肩口に乗ったままなんだが、まぁいいか。執務室に戻って
総務部長のサインをもらった作業日報をボス達に提出して仕事が終わる。

「あのね、皆はこの後暇?ボク達今日は外でご飯食べようと思ってるんだけど
皆も一緒に行かない?ってか、一緒にご飯食べようよ!」

「勿論お誘いするのでございますから、私達の奢りでございますよ?」

そんなうまい話に乗らないわけがないだろう!ってんで
いつもの三人とボス逹で贔屓にしてるバーで酒と飯を堪能する。
一般の店だから、問答無用でバチュルはボールの中に突っ込んだ。
これは帰ってから機嫌を取るのが大変だろうな。

「うわーい!やっぱりここのサラダが美味しいぞー。
このドレッシング、ちょっとした工夫で家でもできそうなんだけどなぁ…」

「ドレッシングのレシピでしたら、私が知っておりますので教えますよ?」

、メインディッシュの前にデザートは邪道だと思う。
ってか、甘いものをご飯の前に食べるとか、ボク信じらんない!」

「うっせぇよ!俺は甘い物を先に食った方が飯が美味いんだ。
クダリだっていっつもデザート頼みすぎだろうが!」

「甘い物は別腹!ってか、ご飯食べながらなんだけど飲みすぎ!」

「俺はこれが通常運行なんで、大丈夫だ問題ないんだよ。」

いつもの様にわいわいと騒ぎながら楽しい飯の時間を送ったあとで
それぞれ別れて家に帰る。

玄関を開けて、カバンをおいてからシャワーを浴びて着替えて
ポケモン達にも食事を出せば、案の定バチュルの機嫌が無茶苦茶悪かった。

「バチュルいい加減に機嫌を直せ。あの場合は仕方がないだろう?」

「…チュ…バチュバチュ!!」

俺が声をかけてもそっぽを向いてポケモンフードを食ってるのを
他のポケモンたちがやれやれって感じで見てるだけで声はかけない。
まぁ、いつもの事だからな。

「そうやっていつまでも拗ねてれば良いさ、俺はもう寝るから好きにしろ。」

「!!バチュー!バチュチュ!!」

俺が放置プレイを決めればこうやって慌ててすっ飛んでくる。
大抵の事は大目に見るが、いつも甘やかしてるわけじゃない。
こうやってメリハリつけて接しないとこいつの育成にも影響がでるからな。

他の子をボールに戻して、俺とバチュルは寝室に入る。
あー、今朝目覚ましをぶっ壊しちまったんだよなぁ。
仕方がないからライブキャスターのアラームをセットして布団に入る。
バチュルは俺の枕元で既に寝言を言いながら爆睡していた。
明日もバチュルが起こしてくれるんだろうが、髪の毛に隠れるのだけは
絶対阻止しないと駄目だな…

「…いい夢見ろよ。」

首元を撫でてやれば、寝ぼけながら擦り寄ってそのまましがみつく。
振りほどく気にもなれなくて、そのままにしながら俺も目を閉じた。










注意:お持ち帰りはリクエストした方のみに限らせていただきます(一礼)



慧瑠様よりリクエストを頂戴した、長編課長と手持ちのほのぼの話という事で

課長さんとポケモン達の一日の風景を書いてみました。

蓋を開ければバチュルがメインの話になっちゃった気がしますが

バチュルが可愛すぎるのがいけないんです!

カイリューが実は甘えん坊で、自分の体格を考えないで課長に突進しちゃうとか

イトマルはバチュルの良い兄貴分で面倒見が良いとか

ミジュマルは超絶なマイペースで我が道を突っ走るタイプだったりします。

課長の髪の毛に絡まったバチュルが書いてて一番楽しかったです。

慧瑠様、リクエストありがとうございました!よろしければご笑納ください。 




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